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ワーディング1つ1つに理由があります

同じ5段階SD法でも、結果が違います

「あなたは、この商品がどれだけ好きですか? 下の中からあなたの気持ちにもっとも近いものを <1つだけ>選んでください。

1. かなり好き 4. やや嫌い
2. やや好き 5. かなり嫌い
3. どちらともいえない

「5SD法」と呼ばれる一般的な質問形式です。
しかし、このワーディングは調査会社によってまちまちです。

1. 好き 4. やや嫌い
2. やや好き 5. 嫌い
3. どちらともいえない

1. 非常に好き 4. 嫌い
2. 好き 5. 非常に嫌い
3. どちらともいえない

これら異なった聞き方は本当に同じ結果が出てくるのでしょうか。また、それぞれのワーディング(「かなり」「非常に」)は本当に妥当性があるのでしょうか。

結論からいうと、「かなり」「やや」「どちらともいえない」の組み合わせが、最も均等に日本人が認識する単語なのです。シストラットはこのワーディングをメインに使用しています。

例えば、「非常に」というワーディングを使ってしまうと、下図の下部にあるように、対象者はここに丸をつけづらくなり、当該データは他のワーディングと大きなズレを生じてしまいます。しかし、受け取る方、つまりクライアントは、それぞれを均等のものとして理解します。

図表1

いや、分析担当者自身、知らないままに均等だと思いこんでいる場合がほとんどでしょう。それをわからないまま、「『非常に好き』に5点、『好き』に4点…」とウェイトづけをしようものなら、データは大幅に狂ってしまいます。

定性調査と同様、アメリカ直輸入の調査ノウハウがそのまま放置されたものではないか、と考えています。「I like it very much」「I like it」「Can't say either」というワーディングはアメリカでは以前、よく使われていたものなのです。

日本人に7段階SDは無理があります

最近、外資系以外では見かけることが少なくなりましたが、今でもたまに、7段階のSDを使用しているケースがあります。

最も一般的なのは以下のようなワーディングです。

1. 非常に好き 5. やや嫌い
2. 好き 6. 嫌い
3. やや好き 7. 非常に嫌い
4. どちらともいえない

これも、アメリカ系ノウハウの直訳です。下図の最上段のグラフのように、日本人の場合は5段階評価をすると、「かなり好き」が少なく、「やや好き」「どちらともいえない」の中庸にポイントが集まります。物事をはっきりさせない日本人の特性は若い人でも昔と変わりません。

図表2

ところが、アメリカ人の場合はまったく様相が異なります。

好き嫌いがはっきりしている彼らは、5段階のままでは両極端にポイントが集まり、詳細な分析ができません(上図中段)。従って、7段階にすることによって、詳細な評価を知ろうとしているのです。
アメリカで7段階評価をするには必然性がありますが、日本では意味がありません。対象者に考え込む細かい負担を強いる割には、実入りの少ない方法といえるのです。

この傾向は世界中でいえることです。イギリス人や中国系シンガポール人は日本人タイプの回答傾向を持ちます。一方、アメリカ系回答タイプは香港や他の華僑の人々に多く見られる傾向です。

地味ではありますが、こういった細心の設計があってこその正確なデータが収集できるのです。そして、それは、結果的に戦略に大きく跳ね返ってきます。

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