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コンサルタント日記【コンサルタント】2000.7.15

某月某日 マーケティング・ヲタク?

先日、あるメーカーの担当者の方へ、新しい価格調査手法の話をしていました。この手法は日本でも私がトップクラスの臨床数を持つものですから、かなり使い込んでいます。いわゆるノウハウというヤツです。

表向き非常に簡単な質問と分析なので普通は10分程度の説明で終わりますが、担当者のお2方はかなり興味を持ったようです。様々な質問が飛んできました。私はそれに対して逐一説明する。

ふと気がつくと、90分間のミーティングは終始その手法の説明だけで終わってしまいました。いやはや、私のこの手法を15年間も使っていますが、こんなに長い時間説明したのは初めてです。

軽い疲れとともに充実感たっぷり。
経営者としてはこんなので満足しては本当はいけないのでしょう。仕事にしなければならないのですから。

ふと以前のコンサルティング会社にいた時に同僚から言われた言葉を思い出しました。

「あのさぁ、森さんってマーケティング・ヲタクって呼ばれない?」

へ?パソコン・ヲタクとか映画ヲタク、はたまた PDA(ザウルスのような携帯情報端末)ヲタクやゲーム・ヲタクなどと呼ばれたことは数知れずありますが、マーケティング・ヲタクは初めて。

「だってさぁ、森さんの仕事の仕方を見ていると、マーケティングが好きで好きでしょうがないって感じだもの。
やっぱりヲタクということばが一番ぴったりだよね」

1ケ月400時間も仕事をしている彼に言われたくないセリフですが (笑)、思い当たる節は多々あります。私はこの仕事が好きですもの。

ヲタクといえば、コンサルタントになるにはヲタクではいけないと勘違いしている方が結構います。確かにコンサルタント、特にマーケティング分野は「公平、等距離感覚で物事を見る」必要があることは事実です。

しかし、「広く、浅く」ではやっていけないのもまたコンサルタントです。
昔、面接でしていた質問のひとつに次のようなものがありました。

「2時間以上、人に話ができるテーマはありますか?」
「それでは、30分以上話ができるテーマはいくつありますか?」
「それぞれ、どんな話題でも結構です。たとえ風俗の話でも」

人間、意外に2時間以上独演できるテーマなどなかなか持っていないものです。
ただし、ヲタクと呼ばれる人にとってはお茶の子さいさい。そう、コンサルタントは何かのヲタクでなければならないのです。1つのことを深く知っている、体系立ててものを考えたことがある、体系だった知識を持ったことがある。コンサルタントにとって重要なのはこの点です。

なぜか。
クライアントの大半の方たちはその業種一本槍です。
そんな人たちの気持ちや心理が分からないと、人(クライアント)を相手にするコンサルタントはやっていけないからです。

もうひとつの理由は、体系だった知識や経験がないと戦略や分析報告書も薄っぺらいものになりがちだからです。

たとえ自分の得意となる業種が違っていても、クライアントの業種に詳しい知識がなかったとしても、双方の神髄はかなり似通っているものです。その「ココロ」が分かるのと分からないのとでは、微妙なところで戦略の立て方やクライアントへの説得の仕方が変わってくるのです。

ちなみに、30分以上話せるテーマは「広く、浅く」の分野に当たります。だから、これは数が勝負という訳です。
マーケティング・ヲタクは私にとってはありがたい称号なのかも知れません。

某月某日 雪印問題

ここのところ、ビジネスで人と会うと必ず出てくる話題が雪印の問題です。
ビジネスの場合、クライアントや仕事仲間の問題意識は多種多様なので、ここまで同じ話題が頻繁に出ることは珍しいことです。神戸震災の時に関西の経済はどうなるのかという話題より頻度は多いでしょう。

大半は「危機管理ができていない」「社長の対応がまずかった」という相手のコメントに私がコメントを返すといった雑談レベルで終わるのですが、先日はプロの後輩から一歩突っ込んだ質問が来てしまいました。

「雪印はどうなると思いますか?企業として存続できるのでしょうか?」

微妙な話題なので、読者数15,000人の公共の場では個人的な感想のご披露すら控えます。
私もメーカーにいたことがあるだけに同情と批判が交差する心境ですが。

生活者心理をベースにした私見を述べた後で、一言。

「で、大事なのは『雪印がブランドとして存続する場合、どんなシナリオが考えられるか』ということだよね。
特に、我々のようなコンサルタントだとこの視点からの思考訓練は大事だよ」

普通の人たちとの会話と大きく違うのが、「様々な選択肢を上げ、可能性の高い順から優先順位をつける」という点です。

普通は

「こうじゃないか」
「いや、俺はこう思う」

の応酬で、「どちらが正しいか」的な議論になりがちです。
そうなると良くあるのが、無駄な議論が続いたり、考えではなく事実の推測に話が終始してしまうことです。

「ブドウなんたらかんたら・・あれ、ブドウ糖なんたらかんたらだったっけ」
「いや、あれは球菌なんたらだったはずだよ」
「違う違う、確かウィルスだ」

そんなことは調べればすぐに分かることですから、議論するような内容でもないし、第一、時間がもったいない。
一方、プロ同士だと「どちらも正しい」という発想で話を進めます。
これが私たちの普段の発想訓練です。

【以下、小見出しと最初の段落のみをご紹介します】

某月某日 本の執筆・・あれ?ソニー?

先日、メールマガジンの書籍版の出版が決定したことをお知らせしました。
実は、それだけでなく出版社から様々なオファを頂いています。
大変嬉しいことです。
そのうち1冊は以前書いたマーケティング書の改訂版ですから負担はありません。でも、それ以外にもまだまだあります。

某月某日 ファイナルファンタジー9

ああああ、ず、ずるいぞ、スクウェア。
せっかく、ファイナルファンタジー9(FF9)は買わないでおこうと思ったのにぃ。
FF7とFF8の出来があまりにもひどかったので、FF9なんか買ってやるか、と心に決めていたのにぃ。
何ぃ?「FF9はシリーズ番号一桁の最後なので、原点に戻る」だ?
黒魔道士の復活だ?
クリスタルが戻ってきた?

某月某日 キリン生茶

雪印の話題の次に出てくるのがキリン「生茶」の大ヒットです。
特にキリンは生茶ヒットの裏で、午後の紅茶の地滑り的売上減があるので、そのあたりに詳しい人との話では注目を浴びやすいテーマです。

また、このテーマはビジネス関係だけでなく、プライベートでのつき合いでも話題になりやすく、私の格好の私的インタビューのマトになります。
つい、先日も生茶が大好きという OL さんと話をしていました。
彼女は「とにかく味が違う。おいしい」と回答。

某月某日 勘違い人(びと)

読者の声といえば、先日、ある方から記事に対するコメントを頂きました。ファミレスの接客がテーマの記事についてでした。彼曰く「こんなんじゃ生ぬるい」と一刀両断。ある牛丼店でひどい接客に出会ったそうです。怒り冷めやらぬ感情バリバリのコメントでした。八つ当たりともいいます (笑)

某月某日 痴漢えん罪

過去記事の後日談をひとつ。
99年9月の記事で、痴漢をテーマに取り上げました。

その後、よく見かけるのが痴漢えん罪の報道です。
ある男性が痴漢の嫌疑をかけられ、裁判に勝ったことが大きなきっかけです。それが大きく報じられ、えん罪の存在がクローズアップされたという訳です。

某月某日 コンサルタントの営業活動

今日、ある企業から初めての電話がありました。
とはいうものの、この企業の人たちにお会いするのは初めてという訳ではありません。

おまけ 情報求む (笑)

すみません。日記という「何でもあり」のスタイルなので、メルマガ記事を私的利用しています (笑)
前回のメルマガ記事からヘッダーに掲載していますが、男性でも受けられる都内アロママッサージの情報を知っている方がいらっしゃったら是非教えてください。

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