今回、記事の最初の方で、”ビールの短期間の歴史を追いかけて・・”と出ていたので、森さんの深層心理をマーケティングに当てはめながら進めていく記事が好きな私は、少し、最初、残念に思ったのですが、それでも、ビール業界の事を全く知らなかった私は、興味深く読ませていただきました。
ちょうど、この記事を読む少し前に、CMについてのアンケートを答えたところだったのですが、それを回答しながら、”別にビールは飲まない私なのに、ビールのCMは印象強いんだな。。。”とか、”よく、ビールはやっぱりCMするんだな。。。”とか、と、その時ビールに関心が強かったので、より一層、記事は楽しかったです。
(そのような事も、配慮にあったのでしょうか?確かに、CMのアンケートを作られたのは、かなり前の事だとは思いますが、でも、記事の構想を、その時に練られたのでしょうか??)
が、数年、日本を離れて暮らしているので、しばらく、普通の一消費者としても、ビールの広告や広告の仕方を見ていないので、あまり、記事の背景にある会社の戦略などに実感が持てずに、それと、別にビールを飲まない私で、あまりビール自体には基から興味がない私なので(苦笑)、記事の評価は、”ややおもしろい”にしてしまいました。
CIの大切さや、スピードの重要さを、つくつ”く感じた記事でした。
あと、target marketing の重要性、必要性みたいなものを、改めて考えさせられましたね。
(森さん。。 target marketingって、日本語でどう呼ばれているのでしょか?そのままですか??こないだ、日本語と英単語の話しを書いたメイルをもらっているだけに、より一層に、ここで英単語をいきなり使うのは、恥ずかしいのですが。。。でも、正しい言葉を知らない上に、当てはまりそうな言葉を思い付きもしないので(苦笑)、使いました。。(苦笑))
あと、直接は記事には関係しないのですが、何故、日本では、缶サイズの小瓶ビールがあまり売れないのでしょか?(スタイニーボトル=缶サイズの小瓶ビール??それとも、スタイニーボトルというのは、アサヒだけの言葉でしょうか。。。)
(なんだか、今回は素朴な疑問が多くてすみません。。。)(笑)
この疑問はかなり前からあったのですが、アメリカなどでは、よくその小さい瓶ビールを、缶ビールのようにして、単品や4・6本セットとして売られていて、そしてよく飲まれていますよね?缶の変なクセがなくて、瓶の方がおいしいと、よく言われていますが、
なぜ、日本では”一般”に普及していないのだろう。。。
なぜ、どこの会社も缶ビールしか売り出さないのだろう。。
と、昔から疑問に思っていました。
割高になってしまいますが、アメリカなどで、一般に普及されるほどに、ほとんど、普通に手に入る缶ビールは小瓶型のビールでも手に入るでしょ?
味が瓶の方がおいしいのなら、海外では割高でも、普通に、缶ビールと並んで普及されてるほどにおいしいのなら、日本で普及しても、よさそうなのに。。
「瓶がもつ”うまさ”のイメージ」はイメージでなく、事実だと私は解釈しているのですが、その事実がイメージとしてだけしか、日本では成り立たないのが不思議に思います。
アサヒのスタイニーボトルが、何故売れ行きがそれほど良くない理由を、わざわざ記事で書いていただいてるのに、変な事を言ってすみません。。。
でも、発砲酒という枠を外して考え、普通の沢山のビールの事を思うと、前からあった疑問だけに、まだまだ不思議に思ってしまって。。。
すみません。
特に今回は、記事に対してのコメントというよりも、ただ単に、記事を読んで思った感想・コメントになってしまいました。(苦笑)
また、次回の記事も楽しみにしています。
プロジェクトの方も一段落着いた様子みたいなので、風邪・インフルエンザにはお気を付けて、また素敵な冬の日々をお過ごしくださいね。
【お返事】
>森さんの深層心理をマーケティングに当てはめながら進めていく記事が好きな私は、
今回は私も「業界レポートのような記事だから、どうしようかな」と思いながら、配信したのです。が、テーマが身近だったせいか人気がありました。
業界レポートはなかなか他の新聞や雑誌と差別化しにくいので「私はこう見る」の記事としては数が少なくなりますが、今後の柱の1つとして考えようかな、と思っています。
>確かに、CMのアンケートを作られたのは、かなり前の事だとは思いますが、
>でも、記事の構想を、その時に練られたのでしょうか??)
はい。記事やテーマはいつもストックしていますので、意識はしていました。
が一番の理由は「そろそろ身近な商品をテーマにしよう」です (笑)
PI とか牛丼、英会話など、「知ってはいるけど身近ではない」というテーマが続いたし、次回のスクウェアも家庭用ゲーム機、しかも
RPG というジャンルなので「いかん!」ということで差し替えました。
実は偶然にも次回のスクウェアは「ファイナルファンタジー8」という300万本も売れている「お化けゲーム」の発売日と近くなるので
(2/11発売です)、タイミングとしては「旬」かな、という気がしています。
>CIの大切さや、
>スピードの重要さを、つくつ”く感じた記事でした。
CI については「いまさら CI ですか?」と堂々とクライアントに発言していたりと生意気な私ですが
(笑)、スピードは本当に重要です。1日違っただけで「2番煎じ」と言われるのも、何年も前から開発している技術者にかわいそうなのですが、それが現実です。「早いもの勝ち」の法則は厳然として存在するのです。
これが如実に出るのがクルマや PC ですが、最近はデジカメ業界も苦労しています。何せ3ケ月ごとに新製品を出さなければならない状態ですから
(笑)
(↑いや、笑い事ではないですね)
>(森さん。。 target marketingって、日本語でどう呼ばれているのでしょか?
ターゲット・マーケティングです。
が、私、未だに良く分からないんです。
マーケティングでターゲットを決めるのは当たり前なのですから。
カスタマー・サティスファクションやブランド・エクイティみたいに、マーケティングで当たり前のことを改めて取り出して光を当てる、という悪い習慣が出てきたのかも知れませんね。
それで、注目を浴びて勉強し直すという効果があるので、一概に否定はしませんけど。
>こないだ、日本語と英単語の話しを書いたメイルをもらっているだけに、
>より一層に、ここで英単語をいきなり使うのは、恥ずかしいのですが。。。
あっ、いえ、ご心配なく。
そういえば、今度、ダカーポという雑誌でインタビューを受けます。コンサルタントではなく、日本で使われている変な英語というテーマでコラム扱いですが
(笑)
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>何故、日本では、缶サイズの小瓶ビールがあまり売れないのでしょか?
うっ、これは、返答に困ってしまいました。
あまり問題意識がなかったですから
(笑)
ただ、スタイニーボトルは評判がいいですからこれから普及するでしょう。
ビンの方が味がよい、というのは少なくとも年配者の中にはイメージとしてはっきり残っています。
いくつか理由は考えられます。
●ビンは重い、空きビンは場所をとる
配送コストがかかる、というのもありますが、自動車文化でなかった日本ではケースでまとめて買えない、という事情があります。また、宅配も人件費の関係で酒販店が対応できなくなった、外出が多くなりご用聞きの効率が悪くなった、外部の人間を家に招き照れるのに抵抗が出てきた、買いたいときに買いたいものをという自主性が強くなった、等の理由で減少した、というのもあります。
また、住宅事情の悪い日本では空きビンの処理は面倒です。
実際、キリンの失敗のひとつは缶化が遅れたからだと指摘する方も多いです。
●ビンは面倒
プルトップで栓抜きが必要でない缶と違い、栓はゴミで残るし、栓抜きが必要だ、という「簡略・簡便」の世の流れに合っていなかった、ということも原因の一つです。
特に、若い人を中心とした購買層では「うまさ」よりも「簡便さ」が重視されます。ビールは味を楽しむものより「コミュニケーションの道具」ですから、味は2の次になる。
●飲用文化
要するに口を直接容器につけて飲むのは嫌われるということです。
特にビンは従来からのイメージが残りますが、缶ならば新しい容器なので、新しい飲み方
(口をつける) には抵抗は少ない、ということです。もちろん、缶が普及しはじめた20年以上も前の話ですが。
特に3番目は「Change Rule of the Game」という言い方でマーケティングでは意識します。例えば、アメリカのペットフードはドライが中心ですが、ヨーロッパでは缶タイプが主流です。すると、ドライに強いピュリナがアメリカでは1位の企業なのに、ヨーロッパで1位のペディグリーは3位で低迷、というわけです。
で、日本では、ペディグリー (日本法人はマスターフーズといいますし、アメリカではカルカン社です。ややこしい
(笑)) が主導権を握ったので、「Rule of the Game」がうまくペディグリーに転びました。
この概念は、技術上の優位ではなく、生活者の中にある「当たり前感」をどう確立するか、という戦いです。アメリカの古い例では「Legg's」Pantyhorse
が「ストッキングは洋服屋で買うもの」というルールを「ストッキングはスーパーで買うもの」として、「Change
Rule of the Game」を成功させたのが有名です。
>それとも、スタイニーボトルというのは、アサヒだけの言葉でしょうか。。。)
はい、そうです。昔 (30年くらい前?)、アサヒスタイニーという商品があったもののリバイバルですが、知っている人は少ないかも。
>わざわざ記事で書いていただいてるのに、
>変な事を言ってすみません。。。
とんでもない。
何でも OK です。気軽に書いて下さい。
第一、ビールの話題ですから、テーマとずれているなんてまったく思っていません。
1位が1位を守るにはどうすればいいか?
という立場はなかなか面白かったです
#アサヒラガーの話
ためになるのは
ビールのイメージは
それに対しスーパードライの戦術は
というところでした
個人的にはチョコレートのような脱線というか違う場合での似た現象をもう少しはさんでもらいたかったです
ちょっと、ずっとビールでつかれたかなという気持ちです
#ここが今回の減点
現在読者の声をややっと半分ほど読みました。
読者の感想もなかなかよく噛んだ後の意見が多く、読みごたえがあります。
【お返事】
>1位が1位を守るにはどうすればいいか?
>という立場はなかなか面白かったです
ありがとうございます。
守りの戦略はなかなか勉強できません。特に、失敗のケーススタディは日本では非常に少ないのが現実ですから、キリンのケースは本当に貴重です。
>ビールのイメージは
>それに対しスーパードライの戦術は
イメージ、というと「後からくっつける『おまけ』『化粧』」のようにとらえられがちですが、商品そのものから出てくる絶対尺度的なイメージが一番重要です。
もちろん、これができる幸運な商品は各産業に1つしかないのですが
(笑)
>ちょっと、ずっとビールでつかれたかなという気持ちです
>#ここが今回の減点
確かにいつも脱線している私には珍しくビールばかりでしたものね (笑)
歴史を追いかけようとした途端、紙面が間に合わなくて、倍以上も書いてしまったのを削るのが大変でした
(笑)
今後、気をつけます。
>現在読者の声をややっと半分ほど読みました。
ボリュームが多いので、大変だったと思います。
でも、あれだけまとまると、ひとつの価値が出てくるから面白いですよね。
ビール業界の記事は新聞などでよく取り上げてあるので、「私はこう見る」だとどんな切り口なんだろうと思って読んでいたら、正に「私はこう見る」でした。森さんの一貫したマーケティング理論での視点は、読んでいていつも「そうなのか」と言う爽快感がとても楽しいです。もっとも「私はこう見る」でいつも一貫したマーケティング理論を読んでいながら、いまだに感心ばかりしているのも身についていない様でなんですが...
<30代男性はマーケティングの側面から見ると、最も消費に対する関心が鈍く
<なる年代です。いろいろなものを試したりする余裕がないのです。
余裕が無いとは思いたくありませんが、確かに面倒な事は考えたくありません。
だから「スーパードライ」はわかり易くて大歓迎しました。会社の事情は知りませんが、一つの会社がいろんな名前の商品を出すのもあまり感心しません。その会社で一番うまいビールが飲みたいだけです。
その上、「ドラフティ」やら「ブロイ」やら訳の分からない名前はもっと困ります。「安けりゃいいや」と試した発泡酒も、ビールらしい味がしなくてがっかりしたのは訳の分からない名前のせいです。
今家ではは箱で買うとドライより1000円安くて、ちゃんとビールの味がするキリン淡麗を飲んでいます。
【お返事】
>どんな切り口なんだろうと思って読んでいたら、正に「私はこう見る」でした。
ありがとうございます。
ああいう視点って、確かにないですものね。
日立の時は「みんなが言ってるのと同じで新鮮味がない」と怒られた時もありましたが
(笑)
>したマーケティング理論を読んでいながら、いまだに感心ばかりしているのも身
>についていない様でなんですが...
いえいえ。意外に身に染み込んでいるものです (笑)
また、私の方もちょっとずつ視点を変えて、飽きないように工夫していますから、それが成功している、とも言えます
(笑)。
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>余裕が無いとは思いたくありませんが、確かに面倒な事は考えたくありません。
お気持ちは分かります。抵抗を感じる人もいるかな、とも思ったのですが、「分かりやすい」表現をしてみました。
>その会社で一番うまいビールが飲みたいだけです。
30代の特徴の一つは「選択基準がはっきりしていてシンプルだ」ということです。
色々なことを考えたくない、という否定的なものを肯定的に変換して消費行動をとる、と言い換えられます。
それだけに、パワーが集結すると仕事でもインターネットでも社会に大きく影響するうねりになります。が、企業側から見ると「入り込む隙がなかなか見つからなくて苦労する」ということになります。