mixiと呼ばれるインターネットの無料サービスが大人気です。
会員数公称460万人を誇り、ヒット商品ベスト10にも入り、飛ぶ鳥を落とす勢いです。
2006年6月29日の新聞報道では、mixiの総閲覧時間数が4位の2ちゃんねるを抜き、ヤフー、楽天に続く第3位になったことを報じています。
ここ数ヶ月、電車内でも
といった会話が交わされています。
しかも、週に2−3回は目撃するのです。
最近開業して話題の表参道ヒルズの話題は週に1回ほど聞ければいいほうですから、その多さが分かろうというものです。
さて、mixi現象の話をしても、何のことやら訳がわからないでしょうから、
「mixiとはなんぞや」
を説明します。
mixiはソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)と言われるネット上のサイトのひとつです。
あ、これでも分からないですよね。
要するに、
がセットになった無料会員制のサービスです。
なぜ、こんなものが(失礼)人気になるのでしょうか。
最近のブログブームには分かりやすいメリットがありました。
というのも、今までの日記サイト(HP)では、ホームページを作るのが面倒だったからです。
HTMLというネット言語を覚えなければサイトを作ることができません。
例えば、こんな感じです。
それがイヤなら1万円もするソフトを買わないといけない。
一方、ブログはそんな手間はいりません。
日記の文章を書いて「アップロード」ボタンを押すだけ。
誰でも簡単に日記のホームページが作れてしまう。
もちろん、画像も表示できる。
でも、SNSにはそんな分かりやすいメリットはありません。
ブログや掲示板、画像アルバムはどこでも無料で借りられて、メールはプロバイダからもらうアドレスを使用すればいい。
セットになってからといって、どんなメリットがあるのでしょうか。
と笑い飛ばすのは、私をmixiに招待してくれた20年来の友人です。
今回はそんな「不思議な」サービスをテーマにしました。
一見、何のメリットもなさそうなmixiが何故こんなに人気があるのか。
そして、mixiに死角はないのか。
実は当初、mixiの経験者に向けて記事を書いていました。メルマガの読者はネットに明るい人たちが多いと考えていたからです。
ところが、取材を続けているうちに、会員数460万人とはいえ、予想に反して入会している人が少ないことが分かりました。
先日開催したマーケティング塾でも参加者15人のうち、mixi会員は2〜3人しかいませんでした。
そこで、記事を書き直し、mixiを体験したことがない人たちに向けた構成に変更しました。
従って、一見、mixiの入会をお勧めするような誤解を受けるかも知れません。
でも、ここで高らかに宣言します。
私はmixiの手先ではありません(笑)
私のmixi入会のきっかけは2年前に届いた一通のメールでした。
前述の20年来の友人からです。
彼は業界では有名人。現在、日本で唯一の巨乳評論家で風俗ライター・兼巨乳カメラマンをしています。
職業柄、文章がどうにもうさんくさいのが玉にきずですが、真面目な性格は良く知っているので、軽い違和感と苦笑を覚えながらも言われるままに入会しました。
実は、それから一週間もしないある日、ひなちゃんと食事をしていたとき、彼女の口から飛び出したのもmixiでした。
それから数ヶ月の間、友人から誘いが次々と来るわ、来るわ。
友人に会うたびに誘われる始末。
といっても、2年前の当時、mixiの会員数はたったの20万人。今の1/5程度の規模でしたから、私の周りはイノベータばかりだったということになります。
なぜ誘いがあるのか。
SNSの最大の特徴が
からです。
YahooやLivedoorのブログのように誰もが簡単に申し込めば入会できる訳ではない。
さて、入会したのはいいものの、最初は何が何だか訳の分からない状態でした。
ログインすると次のような画面がモニタに出てきます。
友人のリストには私を招待した巨乳評論家の名前がアイコン(写真)とともにポツンとあるだけです。そこにひなちゃんも加わる。
とりあえず簡単に自己紹介欄を埋めて、そのままほったらかしにしていたところ、彼から私への紹介文が書かれていました。
そのあと、次から次へと、20年前当時のNiftyの仲間たちから「友人登録」の依頼が舞い込んでくる。
あっという間に「カタチだけは」当時のNiftyの集まりとなっていました。
さて、私の体験談はこれくらいにしておきましょう。
mixiの何が楽しいのか。
それをいくつかのグループに分けて紹介します。
しかし、
と豪語するのは、ある男性。
私が男性のせいでしょうか。
よく目につくのが、セクシー自画撮り写真をプロフィールにしている女性達です。
mixiではヌード写真は禁じられているので、胸の谷間やきれいな脚を強調する写真を携帯電話のデジカメで撮ったものを公開しています。
共通しているのは、顔は写していないこと。
多くは日記もエッチ系。
意外に多いのは「リアル友人との繋がり」の場としてのmixi利用です。
マイミクの数ということでいえば、数が多いということを自慢げに話す人たちがいます。
「寂しがりや」と言えばいいのでしょうか。
mixiではマイミク登録が1,000人まで可能なので、それを目指してやたらめったらに「マイミクになりませんか」とメッセージ(mixi内でのメール機能)を送る御仁も存在しますし、そういう人たちは800人とか900人といったマイミクを揃えています。
さて、冒頭に出会い系の話をしました。
ここでは、残り2つのサブグループを紹介しましょう。
最初はビジネス系です。
出会いとビジネスはイメージが違いますが「見知らぬ人と実際に会う」という定義なら、まさにビジネス系も当てはまります。
出会い系最後のサブグループは「カメラマン・モデル系」です。
mixiの会員と話すと、よく出てくるのが
という話題です。
彼らは、主にmixiを
として活用しています。
これまで見てきたように、mixiの楽しみ方は様々です。
そして、これがはてなダイアリー、@コスメ、Wikipediaやmixiに代表されるSNSといった「ユーザーがコンテンツ(内容)を作っていき、それがさらなるユーザーを増やす」自己増殖的サイトの真骨頂でもあります。
しかし、一方で、これがmixiの壁を作る危険性があるのです。
今までは、問題ありませんでした。
イノベータと呼ばれる「他人に言われずとも、自分で工夫し、楽しみ、行動する」そんな人たちがコンテンツを作っていたからですし、自分なりの楽しみを見つけていたからです。
だから、何が起きるのか。
会員の経験がない人にとっては
といった誤解につながります。