ご存じのとおり、ウィスキーは市場縮小の一途をたどっています。
トップ企業のサントリーは、もはやウィスキーの会社ではなく、DAKARAやCCレモンを代表とする清涼飲料水メーカーです。
これは比喩ではなく、すでに事実です。
サントリーの売り上げに占めるウィスキーやリカーの割合は一気に下落し、2,800億円(酒税抜き売上)になってしまっています。一方の清涼飲料水部門は4,500億円。完全に逆転してしまった格好です。
一体、何が原因なのでしょうか。
様々な専門家が、諸説を紹介しています。
そのどれもが説得力があります。
泥酔する若者が以前より減り、スマートにお酒を飲む姿が、私が若かった30年前の昔より増えたのは確かです。
ビールの消費量はウィスキーなどのハードリカー(強いお酒)と比べて、伸びています。発泡酒を含めると、勢いは依然として衰えていません。
「俺の酒が・・」が少なくなったのも確かです。
「飲むなら飲めば?」という姿勢の人が多くなったので、お酒に弱い私は大変楽になりました。
でも、何かが決定的に足りない気がします。
現象としては確かにその通りなのですが、その根底に何かがあるような気がしてなりません。
現象の根底にある「なぜ、泥酔者が少なくなったのか」が分からないと、気になってしかたがない。
泥酔者が少なくなった理由はいくつも上げられます。
例えば「他人に対してスマートに生きるようになったから」
これはこれで納得できます。
自分の弱みを見せることを極端に嫌う10代、20代の若者が増えているからです。
そうなると、酔っぱらってみっともない(と考える)若い人が、お酒を控えるようになるのは、当然のような気がします。
しかし、根本的な疑問として、こんなに長い不況なら、お酒に逃げる人がもっともっといても不思議はないと思うのです。失業率5%の時代です。
もしかしたら、新聞などがかき立てるほど、生活者は本当は不況を感じていないのか?だから、酒に逃げるほど追いつめられていないのか?
それとも、追いつめられすぎて、お酒に逃げることもできないほど経済的に逼迫しているのか?
疑問を残したままにしておくのも身体に悪い (笑) ので、今回は、そこを突っ込んでみたいと思います。
テーマは「ウィスキー(ハードリカー)はなぜ減少したのか。その背景として、生活者にどんな変化があったのか」です。
「昔と比べて、お酒を飲む機会は増えましたか、減りましたか。体力の減退は計算に入れないでください」
こんな質問を40代以上にすると、決まって「減った」と答えが返ってきます。
こんな質問を20代や30代にするのは愚問というものです。
だって、彼らは初めから今のスタイルのままですから、「昔と比べて量が減ったか?」と聞いても「いいえ」と答えるしかない。
その代わり、麻布十番に近い六本木で「ビアード」というバーを経営している友人に聞いてみました。
彼女がここで営業を始めたのはつい3年ほど前ですが、元々、日本バーテンダー協会会長の娘で、小学生の頃から親父さんの銀座の老舗バーの世界にいたという、筋金入りの酒文化人間です。
昔気質のバーの内装なのに、売りは元シャンソン歌手&元主婦である彼女の手作り料理という一風変わったコンセプトの店内で、姉御肌の彼女は人気の鰯(イワシ)の梅煮を私の目の前に差し出します。
はい、そうです。すみません (笑)
どう調べても、お酒の消費量は減っています。しかも、同じ年代を比較しても、昔と今とは明確に違う。
また、若い年代ほど、減少量が多そうです。
スマート・・また出てきたキーワードです。
使いやすいのかしら、この言葉。
ダメモトで、若い人たちに聞いてみました。
元バイトの女子大生です。
彼女はほとんど飲まないクチです。
さて、煮詰まった今回はお酒というテーマから一旦外れてみます。
ポイントは「過去からの変化」ですから、ヒントが転がっていそうなところは時代毎の「今時の若者」を観察することです。
酒類の市場が減少したのは、ほぼ15年くらい前からです。その頃に変化した若者関連商品やブームといえば・・・
それがなぜ「わがまま(自分の世界)」かって?
私は隣の若い女性が食べていた菓子パンのジャムやクリームを2回スーツに浴びせられた経験があります。
話がずれました。
若い人たちは自分の世界に潜り込んでいるという話でしたね。
さてさて、現代の若い人たちの最近の変化を追っていくと、こんな観察ができました。
これと、酒類の販売数量の減少はどう関係あるのか。
あは。もう分かる人は分かってしまいますね。
でも、素知らぬ振りで続けます (笑)
この2つの出来事でピンと来ました。
なあんだ。自己中心的なのは若い人たちだけではないではないか。
大人ぶっている中年だって、十分に、いや、十分以上にわがままではないか。