前回の記事「コンサルタントになるには-コンサルタントのお仕事」は、読者からのコメント数も少なく、失敗かと思っていました。
ところが、クライアントを含め、現実世界でお会いした方々から、様々な質問があり、「次はこういう点を解説して欲しい」との要望までたくさん出される始末でした。
結局、私の記事で時々見られる
タイプの記事のようでした。
そこで、サイレントマジョリティのために(ちょっと意味が違う気もしますが (笑))、第2弾をお送りします。
前回は「コンサルタントの仕事」がテーマでしたので、シリーズの入り口として、コンサルタントの種類や仕事内容についてお話ししました。
今回は「キャリアパス」、要するに「どういう経験を積めば、どこに転職すればコンサルタントになれるか」のお話です。
前回のように「名刺を作れば、あなたもすぐにコンサルタント」なんていうつもりはありません。例え、それが事実であったとしても(笑)
今回はコンサルタントになりたい、興味がある読者を対象として書いています。また、同時に若手コンサルタントに対する「頑張って、良いコンサルタントになりなよ」とハッパをかける意味合いもあります。
ちなみに、一見、同業の暴露記事にも見えるかも知れませんが、その意図はないことを付け加えておきます。だって、暴露するなら、こんなんじゃ済まないですもの (笑)
お断りとして最後に付け加えます。
私はマーケティング・コンサルタントなので、他の種類のコンサルタントの知識がありません。従って、いつものとおり、「危機管理コンサルタント」や「人事コンサルタント」はたまた「ITコンサルタント」については外させて下さい。
また、ここにあるキャリア・パスは「私の見解」です。実際のヘッドハンターやコンサルティング会社の人事部がどう判断するかについては、責任を持ちかねますので、ご了承下さい。
うー、今回は前置きが長い (汗)
まずスタートとして、コンサルタントは日本に何人いるのか・・からはじめようと思ったのですが、きちんとした統計データはありませんでした。
シリーズ前回でもお話ししたように「名刺さえ刷ってしまえば、今日からあなたもコンサルタント」ですから、数の把握のしようがない。
ただ、俗に経営コンサルタント、マーケティング・コンサルタントは2,000社とも3,000社とも言われていますので、推測は可能です。
そのうち、まともに機能しているのは2割の400〜600社くらいと考え、1社平均3人のコンサルタントを抱えているとすると、1,200〜1,800人がコンサルタントの計算になります。
コンサルタント見習いクラスがその3倍として3,600人〜5,400人。合計でも1万人以下。大した数ではありません。
そんな「狭き門(入りたがるヒトが少ない、ともいう (笑))」にどうやって潜り込むのか。
それを説明する前に「現在のコンサルタントはどの業種の出身か」から始めましょう。
私の知っているマーケティング・コンサルタントたちは、様々なところから来ています。
メーカー(企画部、宣伝部、マーケティング部、営業部、営業マン)、広告代理店、雑誌編集者、生命保険会社、銀行マン、学生など広範囲に渡っています。
変わったところでは、中央官庁役人、業界新聞記者や風俗嬢出身者もいます。
その反対に見かけないのは、警察、農林水産業、建築・ゼネコン、商社などの出身者です。
もっとも、警察出身者は「危機管理コンサルタント」、「建築・ゼネコン」は「建設コンサルタント」などの道がありますから、わざわざマーケティング分野に進出する必要もないのですが。
要するに、「コンサルタントはやる気さえあれば、誰でもなれる(可能性がある)」のです。
その証拠に
と聞かれれば、
と私は答えます。
たまに、意地悪な人がこんな質問をすることがあります。
いやいや、主婦パワーをあなどってはいけません。会社勤めの経験さえあれば、出身職種としては、むしろ男性より有利です。食品を初め、教育産業など主婦をターゲットとした商品は世の中にごまんとあるからです。
コンサルタントの出身職種としては、主婦は最高においしい立場です。
事実、私のメルマガによく登場する
の彼女は主婦です。まだ、子供はいませんが、出産したら最強のコンサルタントになるでしょう。
とはいうものの、このままでは記事が進みませんので、とりあえず、キャリアパスの結論を言ってしまいましょう。
普通、考えるキャリア・パスはこんな感じでしょうか。
「コンサルタントはやる気さえあれば、誰でもなれる(可能性がある)」といいました。
これは逆に言えば、マーケティング・コンサルタントなんて、マーケティング知識だけでは通用しない職種であるともいえます。
マーケティング・バカではコンサルタントとして、良い仕事ができないと言い換えても良い。
さて、「モノを買う」「前後」はマーケティングとはいいましたが、理論だけでは圧倒的に不足です。マーケティングは「ヒトの購買行動」科学ではあっても、「ヒトの科学」ではないからです。
ここまで読んで、古くからの読者の方は気がついたと思います。私が新卒コンサルタントを批判する理由のすべてが、ここに凝縮されてるからです。
これまでのお話を見ると、コンサルタントになるにはまずどうしたら良いかがはっきりします。
コンサルタントを使う側にまず席を置くことが大事だということです。メーカーでも金融でも流通でも結構です。
ある知り合いの外資系コンサルティング会社に勤めるコンサルタントが反論してきました。
そのとおりです。
という人がいますが、これらの大半の人に言います。
「甘ったれるな!」です。
彼らの言う「勉強」とは、会社が全部教えてくれるものを指します。つまり、「自分で勉強する」という発想がない。
自分で勉強するなら、どこにいたって、できるものです。