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市場という概念【モバイルギア】 98.6.1

モバイルギア大活躍

イメージカット1モバイルギアを買いました。

これがまた、すこぶる調子がいい。

喫茶店の中は元より、電車の中でも良く使っています(実は私はファースト・フード店のヘビーユーザーで、年間で100回以上利用します。待ち合わせのちょっとした時間や、簡単な食事のときに、つらつらとメモを取るんです)。

私の場合、企画の骨子を作るのは電車などの移動中なのです。これまでは、システム手帳に骨子をなぐり書きしていました。それを、マックで企画書にまとめ上げるのです。
電車の中の私の時間は、それだけではありません。中吊り広告などは効率のよい情報収集となります。また、乗客の会話などは、かなり生のデータとして、調査などの数字のバックアップになるだけでなく、現代の生活者の理解を助けたり、ニーズのヒントになったり、と大活躍してくれるのです。

アイデアなどに詰まった時には、トイレなどに籠って一人になるのが良い、とする人が多いようです。でも、どうも私は根っこが実務家だから、研究者さながらの「じっくり思考」が苦手です。「迷ったら現場に行け」は刑事だけの特権ではありません。マーケティング・コンサルタントの基本でもあるのです。だから、迷ったら、売り場にいくか街に出ることにします。前者は商品の現場、後者は生活者の現場です。

そうした中で、モバイルギアは格好の道具なのです。この文章も実際に電車の中で一気に書いています。

ザウルスの行方

さて、携帯電子機器というと、私は初代ザウルスをつい最近まで酷使していた人間でした(現在は出たばかりのザウルスポケットを早速購入して使っていますが)。

ザウルスを愛用するあまり、ザウルスを使った仕事術の本まで執筆してしまった私にとって、ザウルスの長所、短所は知り尽くしていました。それだけに、ザウルスで不満だった長文入力ができるマシンが欲しかったのがそもそもの始まりでした。

そこで、まず頭に浮かんだのはノートパソコンです。これならキーボード入力ができ、メモリもたくさん積めるので、長文入力には最適です。また、スケジュールや住所録ソフトを入れておけば、ザウルスでできることはすべてノートパソコンでできてしまいます。今はサブノートが盛んで、初代ザウルスの 350g というわけにはいきませんが、1kg を切る商品も次々に発売されています。従来のノートパソコンが下手をすると 3kg もの重さがあったことを考えると隔世の感があります。大きさも東芝のリブレットならビデオテープサイズです。私のかばんにも簡単に入ります。

こうやって見ると、あたかもサブノートパソコンはザウルスの置き換え、つまり、競合関係にあるように見えます。

ところが、実際には、ザウルスは顕在でした。理由は簡単です。わざわざノートパソコンを開いてスケジュール確認をするのは失礼だと思っているクライアントが多いからです。第一、スケジュールを確認する時に立ち上げまで待たせなければならないのはこちらも苦痛です。また、ちょっとした電話番号を調べる時に、公衆電話の前や街角で PHS を持ちながら大きなサブノートを開くのは機動性に欠けるからです。ザウルスなら、パッと調べてスーツのお尻のポケットにさっと滑り込ませればすぐにいつものペースで行動できます。

むしろ、使用頻度が減ったのは、同じ携帯する電子機器であるザウルスではなく、オフィス内のデスクトップコンピュータ、PowerMac 8500 だったのです。長文を書くときに、今まではわざわざオフィスに戻っていました。しかし、モバイルギアを買ってからは、仕事や夜遊びの帰りにファースト・フード店で作業をすることが圧倒的に多くなったのです。

【以下、小見出しと最初の段落のみをご紹介します】

かばん市場と電車の中市場という概念

実は、モバイルギアによってオフィスのパソコン以上に影響を受けたものがあります。かばんの中身です。

異業種間競合で新たな方向性を

異業種、つまり、一見まったく性質の異なる商品が、ある共通の市場の中で競合関係にある。こういう考え方をしなければ物事の本質が見えない時代になりました。

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