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「できること」と「どれだけできるか」【アンチウィルスソフト】 2006.12.1

家電量販店の売り場はアンチウィルスソフトの花盛り

年末のこの時期になると、恒例のものがいくつもあります。
クリスマス、大掃除、年賀状。
季節の節目としての行事が並びます。

そして、なぜか家電量販店のパソコン売り場に行くと、アンチウィルスソフトの花盛り。年賀状ソフトともに商品棚を埋め尽くします。

家の大掃除と同じ時期にパソコンも大掃除をする人が多いのでしょうか。
一度、この時期にアンチウィルスソフトを買うと、更新が一年のものが多いために、この時期に他のソフトも検討するからなのでしょうか。

パソコンウィルスが最初に発見されたのが1980年の初期と言われています。
当時のウィルスの大半がネットではなく、フロッピーディスク経由でした。

しかし、現在ではウィルスはパソコンに限らず、携帯電話向けのものも出回っています。ネットにアクセスするものには、すべてウィルスの危険と隣り合わせといってもいい時代になりました。

一方で、いつものことながら
「自分だけは大丈夫」
という根拠のないパソコン・ユーザーもおり、アンチウィルスソフトを利用していないユーザーが約3割に達するというデータもあります。

その7割のアンチウィルスソフトを利用している人でも「パターンファイル(定義ファイル−後述します)」について

●知らない 29%
●名前だけ知っている 36%
●名前と内容を知っている 35%

そして、上2つの約7割の人はパターンファイルを

●自動で毎日更新する 48%
●自動で2〜3日ごとに更新する 25%
●手動 16%
●していない 6%
●わからない 5%

という結果が出ています。
「自動で毎日更新する」人たちは、ネットに接続するたびに更新していると理解すれば、「ちゃんとした対策をしている」人は約7割ということになります。
しかし、残り3割はきちんとした対策ができていないことになるのです。
すると、アンチウィルスソフトをそもそも利用していない3割とあわせると、実に約半数の人たちが対策をしていないことになる。

ウィルスの被害を具体的に説明

さて、ここからは、初心者向けにウィルスについて簡単に説明します。

ウィルスの中身はコンピュータ・プログラムです。エクセルやワードのようなパソコンを動かすソフトの仲間です。
違いはエクセルが人間にとって「メリットをもたらすソフト」であるのに対して、ウィルスは「デメリットをもたらすために作られたソフト」だという点です。

例えば、ウィルスはハードディスクの内容をすべて破壊したり、パソコンを起動させなくしたりします。
仕事のファイルはもちろん、家庭内のパソコンにある大切な思い出のデジカメ写真や恋人とのメールのやりとりなどの記録がすべて失われてしまいます。

中には、パソコンのメールソフトを自動的に操作して(もちろん所有者の承諾なしに)、自分自身を勝手にばらまく輩もいます。
こうなるとやっかいです。

ウィルスに感染した当人が無責任で、そのためにとばっちりを受けるのが、当人のパソコンの住所録に自分のアドレスが登録されている場合です。
メールアドレスが迷惑メール業者の手に渡ることも珍しくありません。
そうなると、自分のところに迷惑メールが殺到するハメになります。

なぜ、こんなソフトを作るのでしょうか。
よく言われているのは
「愉快犯」
「自分の技術の誇示」
です。

世間を騒がせるのが自分だということで、自己満足の世界に浸る。
これこそが、ウィルスを作る人たちの動機だという訳です。
実際、憎い相手のパソコンのハードディスクをメチャクチャにするならまだしも、不特定多数のパソコンに被害を与えても、ウィルスの開発者にとって何の得にもなりません。

しかし、最近は状況が変わってきました。
ウィルスの技術を使うと、様々な情報を盗んだりネットを攻撃できることが分かってきたからです。

例えば、キーロガーと呼ばれるソフトがあります。
これは、パソコンの操作を全て記録するソフトです。
そもそも、これが作られた目的は教育用や調査用でした。

例えば初心者のパソコンの操作を記録できれば、どこで迷ったのか、どんな失敗をしたのかがすべて分かります。ビデオで画面をずっと記録するよりも正確です。

マイクロソフトなどのソフトメーカーは、エクセルやワードの開発や改善をするのに、モニタに対してキーロガーをインストールしてもらい、その記録を分析することで、メニューの位置を変えたり、新しい機能やコマンドを増やしたりするのに活用しています。

このこと自体は「メリットをもたらすソフト」です。
しかし、これを悪用することは簡単です。
例えば、ネット銀行やネット證券の ID とパスワードを記録する。これは、キーロガーの技術です。そして、それをパソコンの所有者に無断でネットを通じて集めてくる。これはウィルスの技術です。

先日第一次判決が出たウィニー向けのウィルスが良い例です。このウィルスは、ウィニーに感染すると個人パソコンの中身を2ちゃんねるに公開してしまう。
2ちゃんねるが「大量の人々が見るところ」なだけに、一気に被害が広がります。

新聞を騒がしているように、企業や国の機密資料が漏れるならまだしも、会員情報などの私たちの個人情報が筒抜けになります。その中にクレジットカード情報や住所、電話番号が入っていることもあれば、大変な被害になります。

また、プライベート写真が流出することも良くあります。
家族のスナップでも流出されれば本人にとってはイヤなものですが、恋人や夫婦の愛の営みを写した写真やビデオが出回ることも少なくありません。
つい最近も国税局の若手職員が同僚とおぼしき女性数人との寝室での写真がウィルスで漏れて、大騒ぎになり、自主退職にまで追い込まれた実例がありました。

ウィルスにかかったパソコンを所有していた男性は自業自得ですから仕方がないとはいえ、そこに写った女性たちは「迷惑」という言葉では言い表せないほどの被害を受けることになります。
ネットに一度でも出回ってしまうと永遠に消えることはありませんから、整形するしか、今後の人生を平穏に過ごす方法はない。

中には、どう調べるのか、そういった写真とともに、その女性の本名と住所、そして自宅を記した航空写真までご丁寧に同梱してあるものまで出回る始末です。

これらの情報流出はウィニーに感染するウィルスが有名ですが、ウィニーが入っていないパソコンだからといって安心できません。
ウィニーがなくても、同様の働きをするウィルスが既に出回っているからです。

これらのソフトは詳しい人たちの間では「スパイウェア」と呼ばれ、ウィルスやスパイウェアを総称して「マルウェア」と呼ばれますが、私たちに馴染みがないので、ここではすべてを「ウィルス」と呼ぶことにします。
ちなみに「mal-」という接頭語は「悪」という意味があります。決して「○」ではありません。

【以下、小見出しと最初の段落のみをご紹介します】

今回の記事のテーマはウィルスではありません

長々とウィルスの話をしてきました。
そして、これからもウィルスの話が続きます。
しかし、今回のテーマはウィルスソフトではありません。

ウィルスソフト、USBハブ、乾電池、デジタル一眼レフの4つの話を通じて訴えたいことはひとつです。

「できること」と「どれだけできるか」

をきちんと理解しないと、賢い買い物はできない。
それが今回のテーマです。

衝撃的な事実を発見してしまった

さて、私はウィルスセキュリティを使っていましたが、警告の煩わしさがあって、つい先月、ウィルスセキュリティZEROが発売された途端、飛びつきました。
仕事に使うデスクトップパソコンではありません。1ヶ月に2〜3回しかネットに接続しないノートパソコン用と自宅のパソコン用です。

1円当たりのウィルス検出数

▼HP ナスカ(無料掲示板サービスサイト)
検出率 ソフト名
100.0% ソフトC
98.8% キングソフトインターネットセキュリティ2006+
98.2% マカフィー2006
96.9% ノートンアンチウィルス2006
96.6% ウィルスバスター2006
94.4% NOD32
63.1% ウィルスセキュリティ2006

検出率トップを総なめしたソフト

話をウイルスセキュリティZEROからちょっと離れると、興味深いことがわかります。
ソフトCが3つのテストのうち2つも上位3位内に入っているのです。
しかも、その2つのテストで100%という検出率。

以下のテストはアメリカでのものです。

USBハブの小さな規格

さらに3つの事例をご紹介します。
パソコンの周辺機器であるUSBハブ、乾電池、そしてデジタル一眼レフです。

つい先日、こんな経験をしました。
私のウィンドウズマシンはUSBが購入したときから動作が不安定でした。
マウスのような電気を食わないものは普通に動くのですが、マイクロディスクのような、ちょっと電力が必要なものは、本体のUSB端子を使ってもディスクを認識しないことが良くあるのです。

乾電池競争の発端は雑誌ダイム

乾電池の話に移りましょう。

年間16億個も出荷されていると言われる乾電池は、今でこそ

●マンガン
●アルカリ
●オキシライド

などの使い捨てや

●ニッケル水素
●リチウム

などの充電タイプといった、様々な種類のものが売られています。

「できること」と「どれだけできるか」

これら4つの事例を並行に並べました。
バラバラの印象があります。
しかし、共通点があります。

それは、「できること」と「どれだけできるか」はまったく別物だという点です。そして、私たちは「こういうのは当たり前だ」で商品を判断しています。
それは決して悪いことではありません。
いちいち、全部調べていたのでは時間がいくらあっても足りないからです。

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