励ましや、おしかりの言葉、ありがとうございます。 他の読者の方々の中にも、同じご意見を持った方がいらっしゃるかも知れません。自分の考えをまとめるための参考になる場合もあります。だから、「読者の声」は大事にしたいと考えています。原則として、原文を掲載しています。新しい声から順番にご紹介しています。 それぞれの方々へのご意見もお待ちしています。こちらのフォームで投稿するか、voice2@systrat.co.jp へお送り下さい。 この色は皆さんの声 (お返事付) この色は皆さんへのご意見です この色は皆さんの声 (お返事なし)
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他の読者の方々の中にも、同じご意見を持った方がいらっしゃるかも知れません。自分の考えをまとめるための参考になる場合もあります。だから、「読者の声」は大事にしたいと考えています。原則として、原文を掲載しています。新しい声から順番にご紹介しています。
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歌え〜、水のようにぃ〜・・ごめんね(え?)【サントリー】 99.8.15 掲載【その5】
<おかもとさん> 【「ごめんねうさぎ」として解釈されている】
「ややおもしろい」99.8.25
「ごめんね」に関してはちょっと違うかなあ、と思っていますので「ややおもしろい」とさせていただきました。というのは、 >しかし、ネーミングが意味持ってしまっている「ごめんね」ではうさぎの>イラストが、「固有の意味がありそう。でも、そうでないことは分かって>いる」、というぶつかり合いが頭の中で起きてしまいます。 の部分です。商品名が変なのは私もそう思いますが、ウサギとの関係はそう思いません。私の中では「ごめんねうさぎ」として解釈されているので、あまり違和感がないのです。くまのプー太郎という漫画に出ていた「しあわせうさぎ」に近い存在です。20代後半の私がそう感じるのですから、このうさぎに関しては10代〜20代前半の世代には気にならないんじゃないかな、と思います。 夫はテレビを見ながらラジオを聞いている人です。テレビ音声はオフにしています。だから、広告には疎いのですが、こんな事を言っていました。「コンビニコマーシャルは放映中ずっと画面にロゴがついているからわかる」言われてみてみればなるほど、確かについています。夫みたいな人はなんの広告なんだかわからない広告がたくさんあるのだろうと思います。 私自身は広告は音で覚えます。あとはフラッシュのように一画面があるだけです。だから、曲を聞いて商品を連想してしまうこともあります。商品名とメーカー名の入った曲も多いですよね。カローラ2のCMソングはなかなかすごいと思いました。さすがはトヨタ、という感じです。今も全能ガイアのシリーズとか、結構気に入ってます(^^;。 【お返事】 >私の中では「ごめんねうさぎ」として解釈されているので、あまり違和感がない>のです。 これは、1本でした!!!確かに、言われるまで気にしていませんでしたが、そのとおりですね。ごめんねの記事を書くに当たってヒアリングをしたのですが、その時に抜けていたようです。 >「コンビニコマーシャルは放映中ずっと画面にロゴがついているからわかる」 >私自身は広告は音で覚えます。 広告制作者は一般的に主婦向けには音やナレーションを重視します。おかもとさんの場合は分かりませんが、一般的に主婦は台所仕事などテレビの画面をゆっくり見る機会が少ないからです。従って、男性向けの広告が画面に文字を入れるだけなのに対して、主婦向けは必ずナレーションで音にして伝えるようにするのです。 >カローラ2のCMソングはなかなかすごいと思いました。 あれは、調査をするとかなり評価が高いCMソングです。音楽やCMソングは流行りますが、実は意外にそういう曲は少ないんです。
「ごめんね」に関してはちょっと違うかなあ、と思っていますので「ややおもしろい」とさせていただきました。というのは、
>しかし、ネーミングが意味持ってしまっている「ごめんね」ではうさぎの>イラストが、「固有の意味がありそう。でも、そうでないことは分かって>いる」、というぶつかり合いが頭の中で起きてしまいます。
の部分です。商品名が変なのは私もそう思いますが、ウサギとの関係はそう思いません。私の中では「ごめんねうさぎ」として解釈されているので、あまり違和感がないのです。くまのプー太郎という漫画に出ていた「しあわせうさぎ」に近い存在です。20代後半の私がそう感じるのですから、このうさぎに関しては10代〜20代前半の世代には気にならないんじゃないかな、と思います。
夫はテレビを見ながらラジオを聞いている人です。テレビ音声はオフにしています。だから、広告には疎いのですが、こんな事を言っていました。「コンビニコマーシャルは放映中ずっと画面にロゴがついているからわかる」言われてみてみればなるほど、確かについています。夫みたいな人はなんの広告なんだかわからない広告がたくさんあるのだろうと思います。
私自身は広告は音で覚えます。あとはフラッシュのように一画面があるだけです。だから、曲を聞いて商品を連想してしまうこともあります。商品名とメーカー名の入った曲も多いですよね。カローラ2のCMソングはなかなかすごいと思いました。さすがはトヨタ、という感じです。今も全能ガイアのシリーズとか、結構気に入ってます(^^;。
【お返事】
>私の中では「ごめんねうさぎ」として解釈されているので、あまり違和感がない>のです。
これは、1本でした!!!確かに、言われるまで気にしていませんでしたが、そのとおりですね。ごめんねの記事を書くに当たってヒアリングをしたのですが、その時に抜けていたようです。
>「コンビニコマーシャルは放映中ずっと画面にロゴがついているからわかる」
>私自身は広告は音で覚えます。
広告制作者は一般的に主婦向けには音やナレーションを重視します。おかもとさんの場合は分かりませんが、一般的に主婦は台所仕事などテレビの画面をゆっくり見る機会が少ないからです。従って、男性向けの広告が画面に文字を入れるだけなのに対して、主婦向けは必ずナレーションで音にして伝えるようにするのです。
>カローラ2のCMソングはなかなかすごいと思いました。
あれは、調査をするとかなり評価が高いCMソングです。音楽やCMソングは流行りますが、実は意外にそういう曲は少ないんです。
<匿名さん> 【ミスマッチは、今回の場合、意図的に行われていた】
「ややおもしろい」99.8.24
本当は話の全体を捕まえた上でいろいろとコメントすべきなのでしょうが、そこまでの能力は今の私にはありませんので、今回引合いに出されたサントリーの「ごめんね」に限定してコメントさせていただきます。 私も最初に「ごめんね」を見つけたときには「なんじゃこりゃ」と思いました。ただ、パッケージングは、「ごめんね」の前に出て、それなりにヒットした(と思われる)「なっちゃん」を踏襲してましたので、「なっちゃん」路線第2弾と考えればいいのかなと、当時それ以上の関心は持ちませんでした。(CMを見ても「なっちゃん」路線そのもののような気がしていました。) で、今回の記事ですが、サントリーは、本当に最初のインパクトだけを狙っていたのではないでしょうか。 実は私の実家は昔商店をやっていたなごりで今も家の前にジュースの自動販売機が4台並んでいます。これを横目に見て育ったのですが、清涼飲料水は最初の1回転はみんなが試し買いするのかすぐにはけますが、それ以降はなかなか売れません。そして定番だけがコンスタントに売れ、当初は売れた新製品は数ヶ月で、次の新製品に取って代わられます。これは今のセブンイレブンの方がシビアですね。 で、「ごめんね」です。これは飲んでびっくりしたのですが、炭酸飲料でした。完全に推測ですが、炭酸飲料のマーケットは、お茶などに押されて伸び悩んでるように見えます。しかもこの市場には「コカコーラ」という大巨人がいます。炭酸飲料についてはサントリーはペプシと提携しましたし、「ごめんね」を長期的に売る「定番」にするために投入したとはどうにも思えません。「なっちゃん」が当たったから、似たような路線で単発・短期のヒットを狙った商品に過ぎないように思えるのです。森さんのように、あのCMが耳について、とりあえず1回買ってみる消費者は結構いるのではないでしょうか。ですからネーミングと商品そのもののミスマッチは、今回の場合、意図的に行われており、森さんが心配されていた「長期的な売上」というものは、最初からそれほど考慮されていないのではないかと感じたのです。(サントリーの自動販売機で数年前から変わらず残っているのは烏龍茶ぐらいです。) マーケティングの門外漢からの好き勝手なコメントとなってしまいましたが、ご容赦ください。 【お返事】 >で、今回の記事ですが、サントリーは、本当に最初のインパクトだけを狙ってい>たのではないでしょうか。 記事では書きませんでしたが、私も匿名さんと同意見です。サントリーの個性というか悪いクセというか、遊んでしまったという感じが匂います。元々、遊び=文化です。文化の風潮が根強く残っていて、「センミツ」「やってみなはれ」のサントリー節が残っている企業ですから、これだけあからさまに「変な商品」を出すからには、それしか考えられないのです。 ウィスキー市場が激減した後はさすがのサントリーも遊びをする余裕がありませんでした。現在のビールもウィスキーも似たような状況ですが、清涼飲料水部門はウーロン茶、CCレモン、デカビタC、BOSS などのヒットのおかげで、かなりかつての余裕を持ち始めています。そこで、今まで、我慢してきた遊び心が復活した、というのが私の見方です。 個人的にはこういったサントリーは好きなのですが、やはりコンサルタントとして冷静に見た場合、まだ遊ぶには早い、と判断せざるを得ません。日立の記事でも触れたように、サントリーは1位のジャンルをまだ持っていないからです。確固たる基盤ができあがるまで、無駄のない戦略でヒットを確実に飛ばしていかないと、せっかく自販機で唯一コカコーラに警戒されるメーカーになったのに、またぞろ坂道を転げ落ちる可能性が高いのです。 匿名さんの自販機の観察はまさにそのとおりです。そういう意味で、自販機のカラム維持(売場維持)の役割はありますが、それならそれで広告までする必要があったのか、という疑問が湧きます。サントリーの飲料で、テレビ広告をするアイテムはやはり限られています。 >ですからネーミングと商品そのもののミスマッ>チは、今回の場合、意図的に行われており、森さんが心配されていた「長期的な>売上」というものは、最初からそれほど考慮されていないのではないかと感じた>のです。 ということで、このくだりは同感です
本当は話の全体を捕まえた上でいろいろとコメントすべきなのでしょうが、そこまでの能力は今の私にはありませんので、今回引合いに出されたサントリーの「ごめんね」に限定してコメントさせていただきます。
私も最初に「ごめんね」を見つけたときには「なんじゃこりゃ」と思いました。ただ、パッケージングは、「ごめんね」の前に出て、それなりにヒットした(と思われる)「なっちゃん」を踏襲してましたので、「なっちゃん」路線第2弾と考えればいいのかなと、当時それ以上の関心は持ちませんでした。(CMを見ても「なっちゃん」路線そのもののような気がしていました。)
で、今回の記事ですが、サントリーは、本当に最初のインパクトだけを狙っていたのではないでしょうか。
実は私の実家は昔商店をやっていたなごりで今も家の前にジュースの自動販売機が4台並んでいます。これを横目に見て育ったのですが、清涼飲料水は最初の1回転はみんなが試し買いするのかすぐにはけますが、それ以降はなかなか売れません。そして定番だけがコンスタントに売れ、当初は売れた新製品は数ヶ月で、次の新製品に取って代わられます。これは今のセブンイレブンの方がシビアですね。
で、「ごめんね」です。これは飲んでびっくりしたのですが、炭酸飲料でした。完全に推測ですが、炭酸飲料のマーケットは、お茶などに押されて伸び悩んでるように見えます。しかもこの市場には「コカコーラ」という大巨人がいます。炭酸飲料についてはサントリーはペプシと提携しましたし、「ごめんね」を長期的に売る「定番」にするために投入したとはどうにも思えません。「なっちゃん」が当たったから、似たような路線で単発・短期のヒットを狙った商品に過ぎないように思えるのです。森さんのように、あのCMが耳について、とりあえず1回買ってみる消費者は結構いるのではないでしょうか。ですからネーミングと商品そのもののミスマッチは、今回の場合、意図的に行われており、森さんが心配されていた「長期的な売上」というものは、最初からそれほど考慮されていないのではないかと感じたのです。(サントリーの自動販売機で数年前から変わらず残っているのは烏龍茶ぐらいです。)
マーケティングの門外漢からの好き勝手なコメントとなってしまいましたが、ご容赦ください。
>で、今回の記事ですが、サントリーは、本当に最初のインパクトだけを狙ってい>たのではないでしょうか。
記事では書きませんでしたが、私も匿名さんと同意見です。サントリーの個性というか悪いクセというか、遊んでしまったという感じが匂います。元々、遊び=文化です。文化の風潮が根強く残っていて、「センミツ」「やってみなはれ」のサントリー節が残っている企業ですから、これだけあからさまに「変な商品」を出すからには、それしか考えられないのです。
ウィスキー市場が激減した後はさすがのサントリーも遊びをする余裕がありませんでした。現在のビールもウィスキーも似たような状況ですが、清涼飲料水部門はウーロン茶、CCレモン、デカビタC、BOSS などのヒットのおかげで、かなりかつての余裕を持ち始めています。そこで、今まで、我慢してきた遊び心が復活した、というのが私の見方です。
個人的にはこういったサントリーは好きなのですが、やはりコンサルタントとして冷静に見た場合、まだ遊ぶには早い、と判断せざるを得ません。日立の記事でも触れたように、サントリーは1位のジャンルをまだ持っていないからです。確固たる基盤ができあがるまで、無駄のない戦略でヒットを確実に飛ばしていかないと、せっかく自販機で唯一コカコーラに警戒されるメーカーになったのに、またぞろ坂道を転げ落ちる可能性が高いのです。
匿名さんの自販機の観察はまさにそのとおりです。そういう意味で、自販機のカラム維持(売場維持)の役割はありますが、それならそれで広告までする必要があったのか、という疑問が湧きます。サントリーの飲料で、テレビ広告をするアイテムはやはり限られています。
>ですからネーミングと商品そのもののミスマッ>チは、今回の場合、意図的に行われており、森さんが心配されていた「長期的な>売上」というものは、最初からそれほど考慮されていないのではないかと感じた>のです。
ということで、このくだりは同感です
<8田さん> 【理論を少し強引に「ごめんめ」にハメてる】
「どちらともいえない」99.8.23
オフ会、凄い人気だそうで。こんなロイヤリティーと関心の高い集団を持ってしまえているのは、素晴らしいですね。そして私もそんな集団の一員になりたくなりまして、感想を述べてみます。(目的/手段の合致性は?) 本題です。音、というテーマも、その解釈も、十分面白いのですが。おそらくは感性の問題でしょう、理論を少し強引に「ごめんめ」にハメてるように感じます。 まず、私の中で、ピンクのうさぎ・女子高生・うた・そして「ごめんね」は、一つの完結したストーリー、甘酸っぱい世界を、違和感無く形成します。 そしてサントリー自販機を前にした時、「ごめんめ」の狙いを私はよりはっきりと感じます。色、なまえ、コンセプトのみならず、それぞれの商品の醸し出す個性たち。サントリーは、自販機のディスプレーのバランスも考慮した上で、あの商品を送り込んだに違いない、と私は感じます。感覚的なものなのですが。 ここで対比してしまうのは、自販機網の更に強力なコカコーラのマシンです。さすがにMBA持ちの高給取りのひしめくエリート集団です。商品ポートフォリオ構成とそのネーミング・デザイン、森さんの解説される理論通りですよね。このそつの無さに官僚的計算やアメリカ的没個性大量生産体制を見てしまう私は、ただのコーラ嫌い(ペプシもですが)であり、その存在はマーケティング上無視すべきマイノリティーなのでありましょう。そんな私はその結果、2つのマシンがある時必ずサントリーに向かうわけです。じょうずに野菜、だけは別ですが。 さて、自販機のポートフォリオで売れるのは、この2社くらいなものですよね。コンビニ頼りの商品ですと「陳列を見てすぐ解かる」商品であることが不可欠ですから。 2番手?としてのサントリーは、自販機レベルでの差別化を、無難ポートフォリオのコカコーラに対し、しているのではないでしょうか?とすれば。「ごめんね」は、単なる変な缶ジュース、なのではなく、「自販機ポジショニングのための戦略商品」であるのではないでしょうか? 【お返事】 >オフ会、凄い人気だそうで。>こんなロイヤリティーと関心の高い集団を持ってしまえているのは、素晴らし>いですね。 ありがとうございます。読者の皆さんのおかげです。皆さんがコメントを書いて下さるので、反応が分かり、自分の切り口などのかなり大きな参考になっています。 >おそらくは感性の問題でしょう、理論を少し強引に「ごめんめ」にハメてるよう>に感じます。 ごめんなさい。「感覚でこうなんです」と言われてしまうと、お返事のしようがなくなってしまいます。 蛇足ですが、記事では「私」が主語になっていますが、違和感を持っているのは「私」ではありません。特に、こういった感覚が支配するテーマの時は、多数の人にヒアリングをします。 >すがにMBA持ちの高給取りのひしめくエリート集団です。商品ポートフォリオ>構成とそのネーミング・デザイン、森さんの解説される理論通りですよね。 実は、コカコーラは結構失敗も多いです (笑)最大のものはタブクリアとチェリーコークでしょうか。3番目がケフラン。 >2番手?としてのサントリーは、自販機レベルでの差別化を、>無難ポートフォリオのコカコーラに対し、しているのではないでしょうか? その解釈は想像するだに、正しいと思います。いや、理論的に正しいというのではなく、サントリーが自販機の対コカコーラ差別化をかなり意識している、ということについてです。 >「ごめんね」は、単なる変な缶ジュース、なのではなく、「自販機ポジショニン>グのための戦略商品」であるのではないでしょうか? 8田さんの「戦略商品」という定義がわからないので、お返事はしにくいですが、商品は「差別化」だけの要素では意味がありません。「差別優位性」と一言で語られるように、「優位性」がなければ市場に対する力がありません。今回は「音」という観点から、「ごめんね」は優位性がないのだ、ということを説明しようとしたものです。差別性だけでは「変な缶ジュース」で終わってしまうからです。 【お返事】 ポイントを突かれた!ご指摘です。忙中ありがとうございます。私の以下のコメント、議論の前提を覆えそうとしています!こういった感覚的なものを峻別してゆく姿勢が、マーケティングコンサルタントというプロフェッションなのだろうと感じ入ります。 ------------------------------------------------------------------------ >おそらくは感性の問題でしょう、理論を少し強引に「ごめんめ」にハメてるよに感じます。 ごめんなさい。「感覚でこうなんです」と言われてしまうと、お返事のしようがなくなってしまいます。蛇足ですが、記事では「私」が主語になっていますが、違和感を持っているのは「私」ではありません。特に、こういった感覚が支配するテーマの時は、多数の人にヒアリングをします。 ------------------------------------------------------------------------ 下の私のコメントも、あれだけ音にこだわった文章を読んでおきながら、結局、自販機ビジュアルの印象をもとに論じる、という論点のすり替えをしてしまっていることに気付かされます。 (蛇足ではありますが、「戦略商品」的なワーディング、今後は相手を選んで使うようにしたいと思います。いや、廃棄しましょう!) ------------------------------------------------------------------------ >「ごめんね」は、単なる変な缶ジュース、なのではなく、「自販機ポジショニングのための戦略商品」であるのではないでしょうか? 8田さんの「戦略商品」という定義がわからないので、お返事はしにくいですが、商品は「差別化」だけの要素では意味がありません。「差別優位性」と一言で語られるように、「優位性」がなければ市場に対する力がありません。今回は「音」という観点から、「ごめんね」は優位性がないのだ、ということを説明しようとしたものです。差別性だけでは「変な缶ジュース」で終わってしまうからです。 ------------------------------------------------------------------------ とはいえ、結局「私の感覚」の話に戻していまい恐縮なのですが・・・ あのCMの情景なりメロディーなりのコテコテの世界を見るにつけ、CM主導(?なんてことがあるのか知りませんが)、あるいはコンセプト主導、で世に送り出されてしまった、と言いますか、「おーこれは美しい世界だ!」という、開発/宣伝チームの自己陶酔が発生した結果の、上滑りな名前がついてしまったのでは、なんて推測してしまいます。 もう一つ。CMで描かれる情景。絵と音の世界。自販機ディスプレーでの実物。「ごめんね」「どピンク」「うさぎ」。それぞれにそれぞれの世界が有り、それがサントリーぽさですが、両者、一致してないですよね。(こんな、同意を押し付ける表現は峻別されますね!) このギャップを、プロとして森さんは、「音」という普遍的な物差を利用して暴いてみせた、という、現在の私の印象です。
オフ会、凄い人気だそうで。こんなロイヤリティーと関心の高い集団を持ってしまえているのは、素晴らしいですね。そして私もそんな集団の一員になりたくなりまして、感想を述べてみます。(目的/手段の合致性は?)
本題です。音、というテーマも、その解釈も、十分面白いのですが。おそらくは感性の問題でしょう、理論を少し強引に「ごめんめ」にハメてるように感じます。
まず、私の中で、ピンクのうさぎ・女子高生・うた・そして「ごめんね」は、一つの完結したストーリー、甘酸っぱい世界を、違和感無く形成します。
そしてサントリー自販機を前にした時、「ごめんめ」の狙いを私はよりはっきりと感じます。色、なまえ、コンセプトのみならず、それぞれの商品の醸し出す個性たち。サントリーは、自販機のディスプレーのバランスも考慮した上で、あの商品を送り込んだに違いない、と私は感じます。感覚的なものなのですが。
ここで対比してしまうのは、自販機網の更に強力なコカコーラのマシンです。さすがにMBA持ちの高給取りのひしめくエリート集団です。商品ポートフォリオ構成とそのネーミング・デザイン、森さんの解説される理論通りですよね。このそつの無さに官僚的計算やアメリカ的没個性大量生産体制を見てしまう私は、ただのコーラ嫌い(ペプシもですが)であり、その存在はマーケティング上無視すべきマイノリティーなのでありましょう。そんな私はその結果、2つのマシンがある時必ずサントリーに向かうわけです。じょうずに野菜、だけは別ですが。
さて、自販機のポートフォリオで売れるのは、この2社くらいなものですよね。コンビニ頼りの商品ですと「陳列を見てすぐ解かる」商品であることが不可欠ですから。
2番手?としてのサントリーは、自販機レベルでの差別化を、無難ポートフォリオのコカコーラに対し、しているのではないでしょうか?とすれば。「ごめんね」は、単なる変な缶ジュース、なのではなく、「自販機ポジショニングのための戦略商品」であるのではないでしょうか?
>オフ会、凄い人気だそうで。>こんなロイヤリティーと関心の高い集団を持ってしまえているのは、素晴らし>いですね。
ありがとうございます。読者の皆さんのおかげです。皆さんがコメントを書いて下さるので、反応が分かり、自分の切り口などのかなり大きな参考になっています。
>おそらくは感性の問題でしょう、理論を少し強引に「ごめんめ」にハメてるよう>に感じます。
ごめんなさい。「感覚でこうなんです」と言われてしまうと、お返事のしようがなくなってしまいます。
蛇足ですが、記事では「私」が主語になっていますが、違和感を持っているのは「私」ではありません。特に、こういった感覚が支配するテーマの時は、多数の人にヒアリングをします。
>すがにMBA持ちの高給取りのひしめくエリート集団です。商品ポートフォリオ>構成とそのネーミング・デザイン、森さんの解説される理論通りですよね。
実は、コカコーラは結構失敗も多いです (笑)最大のものはタブクリアとチェリーコークでしょうか。3番目がケフラン。
>2番手?としてのサントリーは、自販機レベルでの差別化を、>無難ポートフォリオのコカコーラに対し、しているのではないでしょうか?
その解釈は想像するだに、正しいと思います。いや、理論的に正しいというのではなく、サントリーが自販機の対コカコーラ差別化をかなり意識している、ということについてです。
>「ごめんね」は、単なる変な缶ジュース、なのではなく、「自販機ポジショニン>グのための戦略商品」であるのではないでしょうか?
8田さんの「戦略商品」という定義がわからないので、お返事はしにくいですが、商品は「差別化」だけの要素では意味がありません。「差別優位性」と一言で語られるように、「優位性」がなければ市場に対する力がありません。今回は「音」という観点から、「ごめんね」は優位性がないのだ、ということを説明しようとしたものです。差別性だけでは「変な缶ジュース」で終わってしまうからです。
ポイントを突かれた!ご指摘です。忙中ありがとうございます。私の以下のコメント、議論の前提を覆えそうとしています!こういった感覚的なものを峻別してゆく姿勢が、マーケティングコンサルタントというプロフェッションなのだろうと感じ入ります。
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>おそらくは感性の問題でしょう、理論を少し強引に「ごめんめ」にハメてるよに感じます。
ごめんなさい。「感覚でこうなんです」と言われてしまうと、お返事のしようがなくなってしまいます。蛇足ですが、記事では「私」が主語になっていますが、違和感を持っているのは「私」ではありません。特に、こういった感覚が支配するテーマの時は、多数の人にヒアリングをします。
下の私のコメントも、あれだけ音にこだわった文章を読んでおきながら、結局、自販機ビジュアルの印象をもとに論じる、という論点のすり替えをしてしまっていることに気付かされます。
(蛇足ではありますが、「戦略商品」的なワーディング、今後は相手を選んで使うようにしたいと思います。いや、廃棄しましょう!)
>「ごめんね」は、単なる変な缶ジュース、なのではなく、「自販機ポジショニングのための戦略商品」であるのではないでしょうか?
とはいえ、結局「私の感覚」の話に戻していまい恐縮なのですが・・・
あのCMの情景なりメロディーなりのコテコテの世界を見るにつけ、CM主導(?なんてことがあるのか知りませんが)、あるいはコンセプト主導、で世に送り出されてしまった、と言いますか、「おーこれは美しい世界だ!」という、開発/宣伝チームの自己陶酔が発生した結果の、上滑りな名前がついてしまったのでは、なんて推測してしまいます。
もう一つ。CMで描かれる情景。絵と音の世界。自販機ディスプレーでの実物。「ごめんね」「どピンク」「うさぎ」。それぞれにそれぞれの世界が有り、それがサントリーぽさですが、両者、一致してないですよね。(こんな、同意を押し付ける表現は峻別されますね!)
このギャップを、プロとして森さんは、「音」という普遍的な物差を利用して暴いてみせた、という、現在の私の印象です。
<水原さん> 【”濁音”のイメージについて、一番納得しました】
「かなりおもしろい」99.8.22
いつも楽しく読ませていただいております。私のまだまだ未完成なページにリンクをはっていただいて有難うございます。 今回の記事でなるほどと思った事が多々ありました。 ”濁音”のイメージについて、一番納得しました。 以前なにかの本で、大阪と東京の言葉の省略仕方の違いで、マクドナルドが東京がマックなのに対し大阪がマクド、東京では三軒茶屋がサンチャになるのに、関西では天下茶屋がテンチャにならずにガチャになるとの指摘がありました。 そこでは、著者は「爽やかなことに対して恥ずかしがる関西人らしい、それとは対局にある濁音を無理に持ってきた省略語」と推論していましたが、今回の森さんの「濁音は力強いイメージがある。」とのご指摘で納得しました。そりゃあ、女の子の友達が、”カネゴン”とか”ツボイドン”とか嫌がるわけだ・・・。 以前にもお願いしたように、「(女性誌をはじめとするマスコミの)嫉妬と妬みの時代に、なぜ藤原紀香がバッシングされずに人気を保っていられるのか?」について、森さんの鋭い分析をお待ちしております。彼女の出演するCMはあんなに”最低”のものばかりなのに・・・。疑問です。 【お返事】 >私のまだまだ未完成な>ページにリンクをはっていただいて有難うございます。 とんでもありません。実に楽しい、また、豊富なコンテンツでびっくりしました。シストラットのサイトが少しでもお役に立てれば嬉しいです。 >そこでは、著者は「爽やかなことに対して恥ずかしがる関西人らし>い、それとは対局にある濁音を無理に持ってきた省略語」 私も関西は合計3年間過ごしてきましたが、東京っぽいものに対する反抗心やガツンと来るインパクトを大事にするあの感覚は大好きです。 >そりゃあ、女の子の友達が、”カネゴ>ン”とか”ツボイドン”とか嫌がるわけだ・・・。 はい。まったく無関係ではありません。キティ、きらら、ミッキー等、濁音がない名前が多いです。 >以前にもお願いしたように、「(女性誌をはじめとするマスコミ>の)嫉妬と妬みの時代に、なぜ藤原紀香がバッシングされずに人気>を保っていられるのか?」について、森さんの鋭い分析をお待ちし 了解しました。タイミングや情報収集の関係で、もうちょっとお時間を下さい。
いつも楽しく読ませていただいております。私のまだまだ未完成なページにリンクをはっていただいて有難うございます。
今回の記事でなるほどと思った事が多々ありました。
”濁音”のイメージについて、一番納得しました。
以前なにかの本で、大阪と東京の言葉の省略仕方の違いで、マクドナルドが東京がマックなのに対し大阪がマクド、東京では三軒茶屋がサンチャになるのに、関西では天下茶屋がテンチャにならずにガチャになるとの指摘がありました。
そこでは、著者は「爽やかなことに対して恥ずかしがる関西人らしい、それとは対局にある濁音を無理に持ってきた省略語」と推論していましたが、今回の森さんの「濁音は力強いイメージがある。」とのご指摘で納得しました。そりゃあ、女の子の友達が、”カネゴン”とか”ツボイドン”とか嫌がるわけだ・・・。
以前にもお願いしたように、「(女性誌をはじめとするマスコミの)嫉妬と妬みの時代に、なぜ藤原紀香がバッシングされずに人気を保っていられるのか?」について、森さんの鋭い分析をお待ちしております。彼女の出演するCMはあんなに”最低”のものばかりなのに・・・。疑問です。
>私のまだまだ未完成な>ページにリンクをはっていただいて有難うございます。
とんでもありません。実に楽しい、また、豊富なコンテンツでびっくりしました。シストラットのサイトが少しでもお役に立てれば嬉しいです。
>そこでは、著者は「爽やかなことに対して恥ずかしがる関西人らし>い、それとは対局にある濁音を無理に持ってきた省略語」
私も関西は合計3年間過ごしてきましたが、東京っぽいものに対する反抗心やガツンと来るインパクトを大事にするあの感覚は大好きです。
>そりゃあ、女の子の友達が、”カネゴ>ン”とか”ツボイドン”とか嫌がるわけだ・・・。
はい。まったく無関係ではありません。キティ、きらら、ミッキー等、濁音がない名前が多いです。
>以前にもお願いしたように、「(女性誌をはじめとするマスコミ>の)嫉妬と妬みの時代に、なぜ藤原紀香がバッシングされずに人気>を保っていられるのか?」について、森さんの鋭い分析をお待ちし
了解しました。タイミングや情報収集の関係で、もうちょっとお時間を下さい。
<マーケッター五郎さん> 【おお、ボーケンしたなと】
「????」99.8.19
家で「ごめんね」のCFを初めて見て、最後のトコロで、その「ごめんね」が商品やCFの世界観を表すキーワードとゆーだけでなく、商品名でもあったのだ、と知ったとき。私は単純に感心しちゃいましたけどね。おお、ボーケンしたなと。商標の登録が年々難しくなっている中で、こりゃ「SBスナック鈴木くん・佐藤くん」(だったかな?)以来の意表を突く手だと! ネーミングもついにそこまでいっちゃたのかと! サントリーのある大阪では、大阪弁の挨拶とかをそのまま名前にしちゃった店や企業もあるなんてハナシを読んだ記憶もあるけれども。まさか「ごめんね」などとゆーどっちかと言えばネガなコトバを清涼飲料水の名前にしてしまうとは!その善し悪しはちょっとおいといて、まずその勇気じゃなくて、う〜ん、なんて言ったらいいんだろう?その向こう見ずさとか無邪気さとか無鉄砲さが、ランナーが出たら絶対バントみたいな不況で鉄板ガチガチの今の世の中において、もの凄く良くいえば「爽やか」に感じた。と、片づけられなくもないが、それは単なる感想である。 「ごめんね」の記事を読んで、以前あった「桃の天然水」の記事ならびに森さんとamigoさんとのやりとりを読み直してみた。 マーケティングとは、思うに、より多くの利益を、より手堅く、より末永く手にするために、今やるべきことを徹底的に鉄板化する知恵や技術である。投下した資本を確実に取り戻し、大きく実らせるためには、そこに曖昧さが入り込む余地があってはならない。 って、その当時の森さんの記事の文体に引きずられていつのまにか硬質な文章になってしまったけれども、そーゆーことじゃん?(って、いきなり軽すぎてごめんね♪) >サントリーはウィスキー市場では一流、トップですが>清涼飲料水市場ではまだまだ2番手 なんだから、たとえば「音」ひとつに関しても、あらゆる懸念、危険性、誤解、その他もろもろのマイナス要因になると考えられるコトを徹底して排除して、こんどはちゃんとやろうね。期待してますよってことなんだろう。 と、ひとまず結論を出してはみたものの。「ごめんね」とゆー商品は、音とかネーミングの問題以前に商品の「規格」自体に新鮮味も魅力も違いもなんにもないことが一番の大きな問題なんだろうな。だから一風変わったネーミングをつけ、CFを大量出向する必要があった。また、大量出向して世界観を植え付けておかないと、店頭で「ごめんね」なんて名前の商品に誰も手を伸ばさないだろう。 >あの広告の費用は商品の利益率を下げるだけです。 確かに効率悪そう。じゃ、「水と果実の歌」みたいなネーミングだったらもう少しよかったのかな。「島と大地の実り」(懐!)みたいではあるが。でも、森さんに言わせれば、2番手がそんな商品出すな。規格を一から練り直せってことなんだろう。そして強力商品を生み出し、そこに資本を集中させ、トップをめざせってことかな。いや、日産の話をしているのではありませんが。(笑) できるかな、サントリー。ウーロン茶と、はちみつレモン以外は、最近はみんな他社の焼き直しとかですよね。オロナミンCを巨大化したデカビタC。ヤクルトを巨大化したビックル。そしてオマケで売れてるペプシ。(私もはまってます)ある程度の商品を出せばCFのよさで売れちゃうからかも。CFつくるのが上手すぎるのも考えもんですね。なっちゃんが、TVのなっちゃんを見ながら「なっちゃんは、いい子だよねぇ」とつぶやくなんて、見事だもん。 そういえば、ビタミンウォーターのCFが変わりましたよね。以前のままだと、イメージポジショニング的に「ごめんね」とバッテングしてしまうので、ビタミンウォーターを機能性飲料寄りにスライドさせたのかしら。元気のいい音楽、都庁のあたりを背景に、ビタミンウォーターを飲みながら走る女優のスカートのスリット部分からもしかすると何かとってもいいものがひょっこり顔を覗かせるかも知れない。決してそうならないことは何度も見ているので十分承知しているにも関わらず、つい私はこのCFが流れるたび画面に釘付けになってしまいます。 【お返事】 >こりゃ「SBスナック鈴木くん・佐藤くん」(だったかな?)以来の>意表を突く手だと! ネーミングもついにそこまでいっちゃたのかと! おおお、懐かしいです。あの記事でも例に出そうと思ったのですが、名前を忘れたのでそのままにしてしまいました。 >その向こう見ずさとか無邪気さとか無鉄砲さが、 ある意味、それがサントリーの良さでもあります。コンサルタントとしてではなく、一個人として、サントリーがマーケティングガチガチになったらなったで、ちょっとつまらないな、という気がします。ただ、それは、個人のわがままですから、あまり発言しませんが。 >投下した資本を確実に取り戻し、大きく実らせるためには、>そこに曖昧さが入り込む余地があってはならない。 ご明察です。あいまいさをどれだけ排除できるか、そして、分かりやすさを失わない程度にどれだけできるか、がコンサルタントとしての実務面での信条です。もう20年近く前になりますが、ある広告代理店のマーケティング部門の担当者とアメリカの広告学者チャールズ・ヤンとの雑誌での対談がおもしろかったんです。ヤンは正にあいまいさがない議論を展開していたのですが、日本のマーケティング担当は議論はずれるは、論理は飛ぶわ、幼稚園児と学者のような差が際だっていました。ある意味、広告という感性が理論になりうることを教えてくれたヤン氏の著書は私のもうひとつのバイブルでした。 >商品の「規格」自体に新鮮味も魅力も違いもなんにもないことが>一番の大きな問題なんだろうな。>だから一風変わったネーミングをつけ、CFを大量出向する必要があった。 おそらくそうなんでしょう。でも、それで抜けられるほど甘くはないわけです。また、それ以前に「出さない」という結論があってもいい。コカコーラがタブクリアという商品を出したときも、そんな気がしました。で、大失敗。 >でも、森さんに言わせれば、2番手がそんな商品出すな。>規格を一から練り直せってことなんだろう。>そして強力商品を生み出し、そこに資本を集中させ、>トップをめざせってことかな。 正解です。小手先でうまく行くほど甘くない。そして、2番手ならなおさらです。 >最近はみんな他社の焼き直しとかですよね。>オロナミンCを巨大化したデカビタC。>ヤクルトを巨大化したビックル。 いや、巨大化したということ自体、ソニーが小型化したと同じくらい、実は意味があることもあります。オロナミンC はあのサイズとブランドイメージで、10代を初めとする若い人には「クスリ」に近くなっている(40代にとっては清涼飲料水ですが)。でも、巨大化すれば、「クスリ」が薄まって「健康的」になる。形は単に「巨大化」という従来の延長上ですが、ある一定の条件を持つと、価値が延長上ではなく、鋭角に飛んでしまうこともあるんです。 >そういえば、ビタミンウォーターのCFが変わりましたよね。 あ、あれ、個人的には好きです (笑)あのコンセプトで、「走る」という表現のものは他にいくつもありますから、マーケティング的には成功するかどうかは疑問ですが、あの一連の中では、一番良くできているというか、私の個人的な嗜好に近い (笑)
家で「ごめんね」のCFを初めて見て、最後のトコロで、その「ごめんね」が商品やCFの世界観を表すキーワードとゆーだけでなく、商品名でもあったのだ、と知ったとき。私は単純に感心しちゃいましたけどね。おお、ボーケンしたなと。商標の登録が年々難しくなっている中で、こりゃ「SBスナック鈴木くん・佐藤くん」(だったかな?)以来の意表を突く手だと! ネーミングもついにそこまでいっちゃたのかと!
サントリーのある大阪では、大阪弁の挨拶とかをそのまま名前にしちゃった店や企業もあるなんてハナシを読んだ記憶もあるけれども。まさか「ごめんね」などとゆーどっちかと言えばネガなコトバを清涼飲料水の名前にしてしまうとは!その善し悪しはちょっとおいといて、まずその勇気じゃなくて、う〜ん、なんて言ったらいいんだろう?その向こう見ずさとか無邪気さとか無鉄砲さが、ランナーが出たら絶対バントみたいな不況で鉄板ガチガチの今の世の中において、もの凄く良くいえば「爽やか」に感じた。と、片づけられなくもないが、それは単なる感想である。
「ごめんね」の記事を読んで、以前あった「桃の天然水」の記事ならびに森さんとamigoさんとのやりとりを読み直してみた。
マーケティングとは、思うに、より多くの利益を、より手堅く、より末永く手にするために、今やるべきことを徹底的に鉄板化する知恵や技術である。投下した資本を確実に取り戻し、大きく実らせるためには、そこに曖昧さが入り込む余地があってはならない。
って、その当時の森さんの記事の文体に引きずられていつのまにか硬質な文章になってしまったけれども、そーゆーことじゃん?(って、いきなり軽すぎてごめんね♪)
>サントリーはウィスキー市場では一流、トップですが>清涼飲料水市場ではまだまだ2番手
なんだから、たとえば「音」ひとつに関しても、あらゆる懸念、危険性、誤解、その他もろもろのマイナス要因になると考えられるコトを徹底して排除して、こんどはちゃんとやろうね。期待してますよってことなんだろう。
と、ひとまず結論を出してはみたものの。「ごめんね」とゆー商品は、音とかネーミングの問題以前に商品の「規格」自体に新鮮味も魅力も違いもなんにもないことが一番の大きな問題なんだろうな。だから一風変わったネーミングをつけ、CFを大量出向する必要があった。また、大量出向して世界観を植え付けておかないと、店頭で「ごめんね」なんて名前の商品に誰も手を伸ばさないだろう。
>あの広告の費用は商品の利益率を下げるだけです。
確かに効率悪そう。じゃ、「水と果実の歌」みたいなネーミングだったらもう少しよかったのかな。「島と大地の実り」(懐!)みたいではあるが。でも、森さんに言わせれば、2番手がそんな商品出すな。規格を一から練り直せってことなんだろう。そして強力商品を生み出し、そこに資本を集中させ、トップをめざせってことかな。いや、日産の話をしているのではありませんが。(笑)
できるかな、サントリー。ウーロン茶と、はちみつレモン以外は、最近はみんな他社の焼き直しとかですよね。オロナミンCを巨大化したデカビタC。ヤクルトを巨大化したビックル。そしてオマケで売れてるペプシ。(私もはまってます)ある程度の商品を出せばCFのよさで売れちゃうからかも。CFつくるのが上手すぎるのも考えもんですね。なっちゃんが、TVのなっちゃんを見ながら「なっちゃんは、いい子だよねぇ」とつぶやくなんて、見事だもん。
そういえば、ビタミンウォーターのCFが変わりましたよね。以前のままだと、イメージポジショニング的に「ごめんね」とバッテングしてしまうので、ビタミンウォーターを機能性飲料寄りにスライドさせたのかしら。元気のいい音楽、都庁のあたりを背景に、ビタミンウォーターを飲みながら走る女優のスカートのスリット部分からもしかすると何かとってもいいものがひょっこり顔を覗かせるかも知れない。決してそうならないことは何度も見ているので十分承知しているにも関わらず、つい私はこのCFが流れるたび画面に釘付けになってしまいます。
>こりゃ「SBスナック鈴木くん・佐藤くん」(だったかな?)以来の>意表を突く手だと! ネーミングもついにそこまでいっちゃたのかと!
おおお、懐かしいです。あの記事でも例に出そうと思ったのですが、名前を忘れたのでそのままにしてしまいました。
>その向こう見ずさとか無邪気さとか無鉄砲さが、
ある意味、それがサントリーの良さでもあります。コンサルタントとしてではなく、一個人として、サントリーがマーケティングガチガチになったらなったで、ちょっとつまらないな、という気がします。ただ、それは、個人のわがままですから、あまり発言しませんが。
>投下した資本を確実に取り戻し、大きく実らせるためには、>そこに曖昧さが入り込む余地があってはならない。
ご明察です。あいまいさをどれだけ排除できるか、そして、分かりやすさを失わない程度にどれだけできるか、がコンサルタントとしての実務面での信条です。もう20年近く前になりますが、ある広告代理店のマーケティング部門の担当者とアメリカの広告学者チャールズ・ヤンとの雑誌での対談がおもしろかったんです。ヤンは正にあいまいさがない議論を展開していたのですが、日本のマーケティング担当は議論はずれるは、論理は飛ぶわ、幼稚園児と学者のような差が際だっていました。ある意味、広告という感性が理論になりうることを教えてくれたヤン氏の著書は私のもうひとつのバイブルでした。
>商品の「規格」自体に新鮮味も魅力も違いもなんにもないことが>一番の大きな問題なんだろうな。>だから一風変わったネーミングをつけ、CFを大量出向する必要があった。
おそらくそうなんでしょう。でも、それで抜けられるほど甘くはないわけです。また、それ以前に「出さない」という結論があってもいい。コカコーラがタブクリアという商品を出したときも、そんな気がしました。で、大失敗。
>でも、森さんに言わせれば、2番手がそんな商品出すな。>規格を一から練り直せってことなんだろう。>そして強力商品を生み出し、そこに資本を集中させ、>トップをめざせってことかな。
正解です。小手先でうまく行くほど甘くない。そして、2番手ならなおさらです。
>最近はみんな他社の焼き直しとかですよね。>オロナミンCを巨大化したデカビタC。>ヤクルトを巨大化したビックル。
いや、巨大化したということ自体、ソニーが小型化したと同じくらい、実は意味があることもあります。オロナミンC はあのサイズとブランドイメージで、10代を初めとする若い人には「クスリ」に近くなっている(40代にとっては清涼飲料水ですが)。でも、巨大化すれば、「クスリ」が薄まって「健康的」になる。形は単に「巨大化」という従来の延長上ですが、ある一定の条件を持つと、価値が延長上ではなく、鋭角に飛んでしまうこともあるんです。
>そういえば、ビタミンウォーターのCFが変わりましたよね。
あ、あれ、個人的には好きです (笑)あのコンセプトで、「走る」という表現のものは他にいくつもありますから、マーケティング的には成功するかどうかは疑問ですが、あの一連の中では、一番良くできているというか、私の個人的な嗜好に近い (笑)
<moriさん> 【サントリーの遊び心みたいなものが感じられて好きです】
「かなりおもしろい」99.8.19
以前のJT「桃天」の記事中の「『ヒューヒュー』でなくても『ももてん、ももてん』の連呼でも良かった」という部分に(私の記憶ではこのような部分があったと思うのですが、HPのサンプル記事に記載がなかったため、確認してません)、違和感を持っていました。確かに『ヒューヒュー』から商品内容は分からないが、『ももてん、ももてん』に比べてニアウォーター感(?軽さ)がある、と思ったからです。これについての違和感は持ったままですが(根に持つタイプ?)、今回の記事は共感しています。視覚>聴覚 だとしても(視覚+聴覚)>視覚 ですし、相乗効果やメディア・ミックスも考えると、音=聴覚の域を超えてますよね。マーケティング的なこととは別次元になるかもしれませんが、個人的には、「続のほほん茶」(普通「新」を使うでしょ)「ごめんね」というネーミングは、サントリーの遊び心みたいなものが感じられて好きです。 【お返事】 >視覚>聴覚 だとしても(視覚+聴覚)>視覚 ですし、相乗効果やメディア・>ミックスも考えると、音=聴覚の域を超えてますよね。 はい。そのとおりです。感覚的には、(視覚 X 聴覚)>視覚としたいくらいですもの。 >マーケティング的なこととは別次元になるかもしれませんが、個人的には、「続>のほほん茶」(普通「新」を使うでしょ)「ごめんね」というネーミングは、サ>ントリーの遊び心みたいなものが感じられて好きです。 はい、正にマーケティングを超えればこういった感想はあってしかるべきだと思います。このメールマガジンがマーケティングをテーマとしたものでなかったら、私も誉めていたかも知れません (笑)
以前のJT「桃天」の記事中の「『ヒューヒュー』でなくても『ももてん、ももてん』の連呼でも良かった」という部分に(私の記憶ではこのような部分があったと思うのですが、HPのサンプル記事に記載がなかったため、確認してません)、違和感を持っていました。確かに『ヒューヒュー』から商品内容は分からないが、『ももてん、ももてん』に比べてニアウォーター感(?軽さ)がある、と思ったからです。これについての違和感は持ったままですが(根に持つタイプ?)、今回の記事は共感しています。視覚>聴覚 だとしても(視覚+聴覚)>視覚 ですし、相乗効果やメディア・ミックスも考えると、音=聴覚の域を超えてますよね。マーケティング的なこととは別次元になるかもしれませんが、個人的には、「続のほほん茶」(普通「新」を使うでしょ)「ごめんね」というネーミングは、サントリーの遊び心みたいなものが感じられて好きです。
>視覚>聴覚 だとしても(視覚+聴覚)>視覚 ですし、相乗効果やメディア・>ミックスも考えると、音=聴覚の域を超えてますよね。
はい。そのとおりです。感覚的には、(視覚 X 聴覚)>視覚としたいくらいですもの。
>マーケティング的なこととは別次元になるかもしれませんが、個人的には、「続>のほほん茶」(普通「新」を使うでしょ)「ごめんね」というネーミングは、サ>ントリーの遊び心みたいなものが感じられて好きです。
はい、正にマーケティングを超えればこういった感想はあってしかるべきだと思います。このメールマガジンがマーケティングをテーマとしたものでなかったら、私も誉めていたかも知れません (笑)
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