「自分探し」の威力は本当に大きい、と日々実感しています。私の勤務先には、やはりそういった、良く言えば夢を追いかけている、どこかに理想の自分がいると信じ込んでいる人たちが沢山集まってきます。
しかし、そんな彼女たち(女性が圧倒的に多い)を見て、ふと疑問に思うのは、「じゃあ、今、そういうことを考えてるあなたは、誰なのよ?」ということです。「どこか遠いところに全く知らない自分がいる、という考え方を否定するわけではないですが、普通に考えれば「遠いところにいて、全く知らない人」って、それはただの他人です。自分じゃありません。しいて云うなら「まさに自分がそうであったらと思うところの」他人なのだと思いますが、それならそうと「理想像」として掲げて、それに向かってひた走れば良いと思うのです。何も「本当の自分」なんてややこしく考えずに。
とはいっても、そこが、この考え方のみそで、実際は「だから、私はこんな境遇にいるべきじゃないんだわ」と発憤するために、こうした持って回り方をしているのかもしれません。なんか、そっちの方が悲劇的に(災難のように)みえますし。ほんとは挫折とか絶望とかぶつかるべきものがあるような気もするんですが。
アメリカに行こうが、インドへ行こうが、自分は自分。「本当の自分」を探しすぎて、「うその自分」なんてものは存在しないってことを忘れてしまうと、何か大きな落とし穴にはまりそうな気がして仕方ありません。
日々、生き生きしているはずの彼女たちを見ていて疑問に思っていたことを、吐き出すことができてすっきりしました。本来のコメントの主旨とは外れているかもしれませんが、大変、楽しく、痛快に読ませて頂きましたので、そのご報告だと受け取って頂ければ幸いです。