readers' voice

励ましや、おしかりの言葉、ありがとうございます。

他の読者の方々の中にも、同じご意見を持った方がいらっしゃるかも知れません。自分の考えをまとめるための参考になる場合もあります。だから、「読者の声」は大事にしたいと考えています。
原則として、原文を掲載しています。新しい声から順番にご紹介しています。

それぞれの方々へのご意見もお待ちしています。
こちらのフォームで投稿するか、voice2@systrat.co.jp へお送り下さい。

この色は皆さんの声 (お返事付) この色は皆さんへのご意見です
この色は皆さんの声 (お返事なし)

サービス悪けりゃ、命取り 98.11.15 掲載 【その2】

 <三笠どらさん> 【「なるほど」と膝を叩きました】
         「かなりおもしろい」98.11.17

毎号、楽しい、正しい、タメになる、で満足させていただいておりますが、今回は特に「なるほど」と膝を叩きました。

今後も素敵な記事を期待します。


【お返事】

>毎号、楽しい、正しい、タメになる、で

ありがとうございます。
特に「正しい」の単語に感激いたしました。
正に私が最も気を使っている部分の一つなので、ちゃんと見ていただく方がいらっしゃる、ということで安心したと同時に嬉しかったです。

>満足させていただいておりますが、今回は特に「なるほど」と膝を叩きました。

ファミレスは特に、30代の方達が子供の時に両親につれて行かれて身近だったせいでしょうか、共感された方々が多かったのが特徴でした。

 <千絵さん> 【この結果こそ新しいファミレスの姿を表している】
       「かなりおもしろい」98.11.16

いつも興味深く読ませていただいております。
今回のファミレスについても大変面白かったです。
顧客満足度の調査というとホテルがよく取り上げられていますがファミレスのような外食産業は単価が安いために同じ土俵で考えたことはありませんでした。
おっしゃるとおりファミレスでの接客はサービスでは無くなっているような気がします。

私は今まで皿を片づけるのは親切として無意識にやってきたように思います。
でもそれは本来ウエイターの仕事ですね。
客の親切に甘えている証拠でもあります。
各人の意識にもよるのでしょうが概して格式のあるレストランではプライドを持って仕事をされているウエイターが多いと思います。
マニュアル化されても意識の上で仕事に対するプライドを最初に植え付けるべきではないでしょうか。

私は会社の歯車に過ぎないでしょうがプロとして仕事にプライドを持っているつもりです。
どんな職業であろうとプロとして大切なことだと再認識させていただきました。

次回も楽しみにしております。


【お返事】

>私は今まで皿を片づけるのは親切として無意識にやってきたように思います。
>でもそれは本来ウエイターの仕事ですね。
>客の親切に甘えている証拠でもあります。

同感です。
しっかりしたレストランは、客が皿を片づける時などは「恐れ入ります」等ときっちり「普通でないことをしてしまった。ごめんなさい」という意志を伝えてくれます。
こういう店は、客の親切のしがいがあります。が、ファミレスなどは親切があだになっている、つまり、親切にすればするほどそれが当たり前になって「皿をどけてください」になる (笑)。
そういうところには、期待もしないし、親切にもして上げません。

今回の記事にはニュアンスは出しませんでしたが、私はすぐに文句を言うので、メーカー時代、社員食堂以外に昼食を取れる店がなくなってしまった、という苦い経験があります (笑)。

>各人の意識にもよるのでしょうが概して格式のあるレストランではプライドを
>持って仕事をされているウエイターが多いと思います。
>マニュアル化されても意識の上で仕事に対するプライドを最初に植え付けるべき
>ではないでしょうか。

まったくその通りだと思います。
例えば東京ディズニーランドはマニュアルがしっかりしていますが、同社の基本姿勢とプライドをきっちりと教え込んでいます。逆に、モスバーガーのマニュアルは大変薄いものですが、店長がしっかりと教育しています。

マニュアルに始まり、マニュアルに戻る。プライドに始まり、プライドに戻る。どちらが欠けていても、現在はちゃんとした接客ができないと思います。なんといっても、接客の場面では、その従業員がその店の代表なのですから、当事者意識とやり方の習得は両輪です。

>私は会社の歯車に過ぎないでしょうがプロとして仕事にプライドを持っているつ
>もりです。
>どんな職業であろうとプロとして大切なことだと再認識させていただきました。

プロというのは、雇われていようが自営であろうが関係ありませんよね。
プライドとは最終的には、自分に対するこだわりのような気がします。
「誰に対して?」こうしたら恥ずかしいのか、という気持ちは、「他人に対して」というのが、第1段階のプライド。「自分に対して」というのが、第2段階です。

 <けんじさん> 【中身がないものはだめなんですね】
        「かなりおもしろい」98.11.16

結局、中身がないものは、一時的に良くてもだめなんですね。


【お返事】

はい。
当たり前の結論ですが、当たり前ほど難しいのも事実です。
また、当たり前のものほど邪見にされ、見下されがちなのです。
それを堂々というのは勇気がいりますが (笑)

 <今北さん> 【引き込まれていく文章の流れの良さが良いです】
       「かなりおもしろい」98.11.16

 いつも非常に興味深く読ましていただいております。
一番よいと思いますのは、引き込まれていく文章の流れの良さです。区切りもちょうど良いところで入っているので読み疲れません。(視点や具体例はいうまでもありません。)
これだけの長い文章でありながら、途中でやめずに一気に読んでしまいます。

 ファミリーレストランのサービスが悪くなってきているとは何となく思っていましたが、こんなに顕著だとは思いもよりませんでした。何年か前は、「●●●」のサービスが悪いので、それ以外のファミレスに入ろうと感じたことがありました。今は似たり寄ったりの状況のようなのですね。企業はそれを感じていないのでしょうか?それとも、店長クラスの質が下がってしまってアルバイトに接客業務を教えられないのでしょうか?


【お返事】

>一番よいと思いますのは、引き込まれていく文章の流れの良さです。区切りもちょう
>ど良いところで入っているので読み疲れません。

お褒めの言葉、ありがとうございます。
中身は、ご指摘のとおりもちろんですが、それを伝えるカタチというものにも気を使うようにしておりますので、大変嬉しいコメントです。

本業ではプレゼンテーションというカタチでクライアントと接触するわけですが、いくら、分析や戦略が良くても、それが伝わらないようでは効果はゼロです。そういう意味で、プレゼンテーションは「疲れない」という視点で設定することにしています。

例えば、ポインタを無駄に動かすと「目や神経が」疲れる、OHP を使うからと言って部屋を暗くすると「眠くなる」、文字が小さいと「画面を読むのに」疲れる、等々、プレゼンテーション内容を効率的に伝達する敵はたくさんあります。それらを逐一洗い出して避けて行くだけで、「心地よい」情報伝達ができるものなのです。

メールマガジンでの「心地よさ」は、まだまだ模索中ですが、文章の区切りはそのひとつでしたので、お気づき頂いて嬉しく思います。

> ファミリーレストランのサービスが悪くなってきているとは何となく思っていまし
>たが、こんなに顕著だとは思いもよりませんでした。

感覚を数値化すると、こういうことに気がつくので面白いです。
「何となく」が明確になるとショックも大きくなります。
ただ、今回は文中にあるように「普段は、客が無意識に従業員の肩代わり」をしているので、ここまでひどくはありません (例えば、10回も呼ばなければ来てくれない等)。

>企業はそれを感じて
>いないのでしょうか?それとも、店長クラスの質が下がってしまってアルバイトに接
>客業務を教えられないのでしょうか?

恐らく本部はある程度しか気がついていないのでしょうね。
つまり、「良くはないけれど、まぁまぁと言ったところではないか」という理解でしょう。週刊ダイヤモンドで指摘があったのが、マツモトキヨシの例でした。昨年第1回の調査で、マツキヨがかなり低い評価だったのにびっくりした経営陣が接客改善に力を入れた結果、前回より数字が上がった、と紹介しています。

この例でも分かるように、ちゃんとした調査をして、ちゃんとした数字の判断をすればすぐに分かることなのに、企業がそれに気づかない、ということは往々にしてあります。特に、現場感覚が鈍ってきた大企業はそれが顕著です。

また、店長も売上ノルマを守るのに必死で、「接客まで面倒見てられっか」ということなのでしょう。本当は長い目で見れば、接客は大事なのですが、目の前のことにかかりっきりで、そこまで気が回っていない。もちろん、従業員がアルバイトが多く、せっかく接客を教えても、止めてしまい、次々に一から教えるのが大変、という事情もあると思います。だも、そのあたりは、マックも同じなのですから、言い訳にはならないのですが。

 <電気屋さん> 【まずい接客であれば、無い方がマシです】
         「かなりおもしろい」98.11.16

今回の調査結果に驚かされました。これでは、まともな感覚を持った人々がファミレスから遠のくはずです!
この結果がファミレス関係者に届くことを期待します。

我が家で通販の利用が増えたのも単に『便利だから』だけではないと得心しました。
まずい接客であれば、無い方がマシです。(但し、クレーム、トラブル処理がキチンとしていることが前提。)
今後も身近なレポートを楽しみにしております。

現在、中小企業のお役に立てるシステムコンサルタントを目指し、勉強中です。
貴社のページは大変参考になります。
同じ時期に、Niftyのページ登録をした際、発見しました。


【お返事】

>我が家で通販の利用が増えたのも単に『便利だから』だけではないと得心しました。
>まずい接客であれば、無い方がマシです。

セルフを中心としたマックやサービスステーションなど (行政の問題がありましたので、つい最近から登場しましたが)「妙なサービスならいらない」というニーズに応えた業態は意外に多いものです。
そして、「妙なサービス」が大事という業態も本来はあるのです。例えば、百貨店などはその典型です。
問題なのは、今回のファミレスのような中途半端な業態や、本来きっちりとした接客をしなければならない百貨店等の対応です。これらの接客がかけ声ばかりで、まったくできていないのです。

実はコンサルタントもサービス業ですから、今回の記事は人ごとではありません (笑)
自分を戒める、という意味でも個人的に思い入れの強い記事です (笑)

>現在、中小企業のお役に立てるシステムコンサルタントを目指し、勉強中です。
>貴社のページは大変参考になります。

頑張って下さい。
微力ながら、私もお力になれれば、と思います。
ご質問等ありましたら、お気軽にご連絡下さい。


 <東海さん> 【前回の毒舌と打って変わって今回はギャグですね】
       「かなりおもしろい」98.11.15

ゲラゲラ笑いながら読みました。
前回の毒舌と打って変わって今回はギャグですね。

私ファミレス大好きでコーヒー一杯を何度もお代わりしながら数時間粘るタチの悪い客です。
はっきり言って今回のメルマガ読むまでファミレスは、接客が悪い変わりに、何時でも空いていて駐車場があり何時間居ても良くコーヒーお変わり自由の店だと思っていました。(マジで)
ファミレスが真っ当なサービスを考えている店だとは思ったこともなかったのです。
私のような客がファミレスの質をおとしてるんだろうなあと思う次第です。

もっとも、私のコーヒー一杯で何時間も粘るという利用方法も、食事が不味く値段が高いのに辟易しての結果ですので、ファミレスの自業自得ではないかと思え無くもないですが。
ガストなどは客層の変化に合わせたコンセプトの店にしているとは思いますが、他の従来通りのスタイルのファミレスはくるしいだろうなあと思います。


【お返事】

>ゲラゲラ笑いながら読みました。
>前回の毒舌と打って変わって今回はギャグですね。

はい。バリエーションを広げませんと、読者の方に飽きられてしまいますので、バランスを考えました。でも、元々、このテーマや調査結果自体がギャグだったのですが (笑)
今回は特に、私自身も楽しみました (笑)

--------------

>私ファミレス大好きでコーヒー一杯を何度もお代わりしながら数時間粘るタチの
>悪い客です。
>私のような客がファミレスの質をおとしてるんだろうなあと思う次第です。

いえいえ、基本的にタチの悪い客はいません (危ない人たちや犯罪者以外は (笑))。
文中にあるように、ファミレス自体が都市部に進出する際に、東海さんのような利用を促進したのですから、彼らにとってみれば「計画通り」だった訳ですもの。

--------------

>はっきり言って今回のメルマガ読むまでファミレスは、
>接客が悪い変わりに、何時でも空いていて駐車場があり何時間居ても良くコー
>ヒーお変わり自由の店だと思っていました。(マジで)

ファミレス自体がそうしたのですから、そういう意味では皮肉でも何でもなく、ファミレスは良くやりました。ターゲットに思った通りの動きをしてもらうというのは本当に難しいことなのですから。

--------------

>ファミレスが真っ当なサービスを考えている店だとは思ったこともなかったので
>もっとも、私のコーヒー一杯で何時間も粘るという利用方法も、
>食事が不味く値段が高いのに辟易しての結果ですので、

そのとおりです。
ファミレスの最大の問題点はこれです。
つまり、食事も価格も接客も良くて、それでも、「コーヒー一杯でねばるお客さんがいる」なら、まったく問題はありません。私も記事にする気が起きなかったでしょう。

でも、今のファミレスは、言葉は悪いですが、「スラム化」しています (やっぱり毒舌だ (笑))。
ご指摘のとおり、ガストなど一部コンセプトをうまく調整しているケースもありますが、大半のファミレスはこれです。妙に中途半端なのです。
コーヒーお代わり無料サービスに魅力を感じる人もいれば、マック代わりでも座席がゆったりしているのを魅力だと思う方もいます。これを「総合的なサービスで良いのだ」という人がいれば、もう一度、日立の記事をオススメしたいくらいです (笑)


 <YOKURAさん> 【自分の仕事への他人の満足度の調査方法があったら】
         「かなりおもしろい」98.11.15

ファミレスのサービスってそんなにひどいんですか?それにしても、ファミレスでは、接客態度を指導する専門の人ってのはいないんですか?
でも、私は注文ミスに出くわしたことがありません。(立地条件によるのでしょうか)
今度私もファミレスへ行って、サービス状況をちぇっくしてみたいと思います(at名古屋)
もちろん、サービスが悪ければ、その店は2度と利用しませんが。(苦笑)

サービスというのは、接客業だけではなく、会社での仕事についてもいえると思います。(ちなみに私は某企業の技術屋です)会社の中で自分の仕事に対する他人の満足度の調査方法なんてのがあったら面白そうですね。ここで、公開したら全国のデータが集まって来たりして・・・(本当にやるのも勇気のいることですが)


【お返事】

会員登録以来、初めてのコメントですね。ありがとうございます。

>ファミレスのサービスってそんなにひどいんですか?それにしても、ファミレス
>では、接客態度を指導する専門の人ってのはいないんですか?

私も今回数値化するまで、ここまでとは思っていませんでした (笑)
通常は店長が教育を行っているようです。また、チェーンの中にはスーパーバイザーがいて、担当の店の状況をチェックしているようですが、接客だけを中心に見ているわけではないので、おざなりになりがちなのでしょう。

>でも、私は注文ミスに出くわしたことがありません。(立地条件によるのでしょ
>うか)

それは、本当にラッキーです (笑)。
確かに、今回の30%は自分の感覚からいって高すぎるとは思いますが、私は5回に1回のくらいは遭遇します。日頃の行動が悪いのかも知れません (笑)

>今度私もファミレスへ行って、サービス状況をちぇっくしてみたいと思います
>(at名古屋)

まったく同じ方法でやってみるのも面白いですね。良い練習にもなりますし。

>もちろん、サービスが悪ければ、その店は2度と利用しませんが。(苦笑)

いえいえ、あえて、そういう店を対象店とすることをオススメします (笑)

>サービスというのは、接客業だけではなく、会社での仕事についてもいえると思
>います。(ちなみに私は某企業の技術屋です)

まったく、そのとおりです。
そういう思考の変換は素晴らしいです。

このメールマガジンはどうしても、紙面や解説の仕方についての制約がありますので、かゆいところに手が届くようなノウハウをお教えできません。でも、YOKURAさんのように、「これをこう応用したら面白いだろうな」と自分自身に置き換えて頂くと、かなり参考になるように書いているつもりです。
素晴らしいです。

なお、視点はちょっと違いますが、次の号の「人生得する『パーソナル・アイデンティティ』」は、マーケティングというより、個人が組織やグループでどう行動したらいいか、ということをテーマにしています。似たような部分がありますので、お楽しみに。

>会社の中で自分の仕事に対する他
>人の満足度の調査方法なんてのがあったら面白そうですね。ここで、公開したら
>全国のデータが集まって来たりして・・・(本当にやるのも勇気のいることです
>が)

うっ。ちょっと恐いかも知れません (笑)

 <湯浅さん> 【世の中、細かい所もいろいろ見てると、面白いんだなぁ】
       「かなりおもしろい」98.11.15

購読し出したのは最近で、初めて読んだんですが、非常に面白かったです。世の中、細かいところもいろいろ見てると、面白いんだなぁ、と思いました。


【お返事】

はい。
いつもなら、当たり前の風景も、ちょっと見方を変えるとおもしろい材料がたくさんあって、人生飽きません (笑)。
正直、コンサルタントという商売をやっていてよかった、と思うことが多いです。

 <藤原さん> 【イメージにとらわれすぎと言うことですか】
       「ややおもしろい」98.11.15

以前飲食店でバイトしていたことがあり、面白く読みました。
最後の空間プロデューサー云々の所ですが、私も彼らと同じ答えを出しているでしょう。
イメージにとらわれすぎと言うことですか。


【お返事】

はい。
そのとおりです。
イメージは重要ですが、イメージだけではお客さんは続いてくれません。
ビジネスはあくまでも継続が大切です。
今回の不景気に限らず、ブームが去った後に倒産する企業が後を絶たないのは、そのためです。

変な例ですが、夜の接客業 (風俗、非風俗に限らず) でも指名ナンバーワンの女性従業員は見事にすべて美人ではありません。外見は結局人間の継続の理由にならないのです。他のもっと良い外見の女性や店に行ってしまうのですから。

でも、藤原さんはプロでないのですから、彼らと同じ答えでもおかしくはありません。
「よかった。私は素人だ」と安心する材料にして下さい。

 <藤田さん> 【TDLとマクドナルドを同列に調査する事は問題です】
       「かなりおもしろい」98.11.15

共感する点が多々ありました。そこで意見を幾つか。

1.顧客満足度調査について

TDLとホテルオークラとマクドナルドを同列に調査する事は問題です。第一に目標とする顧客層が違うからそんなデータ自体、あまり役に立つとは思えません。

2.サービスのいい場所チェーン店では、コスト重視のみで社員教育を怠ったりするの でしょうね。

変な数字ばっかり重視する影響ではないでしょうか。 店長の資質の問題か。経営の問題か。 顧客が何を求めているか理解していなくても商売していられるのは不思議ですね。リピーターが来るかすなわち、満足を提供できるかが基本のハズなのに。


【お返事】

>2.サービスのいい場所チェーン店では、コスト重視のみで社員教育を怠ったり
>するの でしょうね。変な数字ばっかり重視する影響ではないでしょうか。
>店長の資質の問題か。経営の問題か。

>リピーターが来るか すなわち、満足を提供できるかが基本のハズなのに。

企業の基本は「継続的に利益を上げる」ことなのですが、一歩間違えると「利益を上げる」だけになりがちです。
また、「明日の利益を考えすぎても、今日の飯が食えなければ」という発想や、「今日の飯を食うことを考え続けることが、明日の利益につながる」という視点に立つと、短期的には問題はなくても、長期で見ると今回のような問題が吹き出してきます。

>顧客が何を求めているか理解していなくても商売していられるのは不思議です
>ね。

立地などが良ければ、それなりに商売ができてしまいます。
また、文中で指摘したように、「滞在型」のニーズには合っているのですから、あながち「顧客が求めているのがわからない」わけではありません。ただ、ピントが外れている、ということが最大の問題点ですが。

---------------------

>1.顧客満足度調査についてTDLとホテルオークラとマクドナルドを同列に調
>査する事は問題です。第一に目標とする顧客層が違うからそんなデータ自体、あ
>まり役に立つとは思えません。

話が複雑になるといけないので順番を逆にしました。
あのデータは満足度です。
色はついていません。
だから、直接比較できてしまうのです。
例えば、こういうことです。

人間は、ある一定の水準を超えると満足します。また、「これからも行こう、利用しよう」という意識が芽生えます。
従って、その水準を超えたかどうかだけがポイントになります。

ホテルの場合、顧客が要求する水準が例えば300点だとします。
一方のマックは40点だとします。
それぞれの点数を超えれば、彼女は「また利用しよう」と思い始めるのです。
そして、彼女がホテルオークラを200点、マックを40点と評価したとしましょう。

確かに、このままでは、比較はできません。
200点と40点では圧倒的にホテルオークラが高いのですから。
でも、週刊ダイヤモンドの指標は、簡単に言えば、

ホテルオークラ = 200点 ÷ 300点 = 67ポイント

マック     = 40点 ÷ 40点 = 100ポイント

と変換しています。

つまり、彼女はマックにはもう一度来る気になりますが、ホテルオークラには二度と行かない、という気になってもおかしくありません。提供するサービスの質に左右されない指標として利用するには問題はないのです。

例えば、社会のテストと国語のテストでは計る能力は異なりますが、一定水準に達したかどうかを判断するのに、100点満点で点数を就けることと全く同じだと考えていただけば結構です。

ただし、藤田さんのご指摘がマックは20代から60代の女性はターゲットにしているから、この調査自体に意味はあるが、ホテルオークラはビジネスマンをターゲットとして、女性の意見は聞く必要がない、とおっしゃっているのであれば、そのとおりです。

ホテルオークラを対象企業としてピックアップすること自体に意味がありません。
極端に言ってしまえば、あの中に「通常男性しか利用しない」ソープを入れても、まったく無意味だというのと同じです。

私も同感です。その誤解を避けるために、文中に調査対象者を明記しました。
ただ、私の判断として、ホテルオークラもレディース・プランといった女性を意識した顧客開拓を考えていますので、あながち、まったく違う意図だとは思っていません。そういう観点から、文中にホテル業の指摘をしました。

 <マツケンさん> 【どこで他社差別化をし、儲けていくのかが難しい】
         「ややおもしろい」98.11.15

リピーターを得るための条件としてのカスタマーサティスファクションというのは参考になりました。
やはり、値段もひとつのファクターですね。いくら品質が良い、対応が良いと言われても、値段で他社比で高いとなれば惜しまれつつも転注ということを経験しています。
そうなると、どこで他社差別化をし、儲けていくのかが今の担当製品では解が難しい。


【お返事】

>やはり、値段もひとつのファクターですね。いくら品質が良い、対応が良いと言
>われても、値段で他社比で高いとなれば惜しまれつつも転注ということを経験し
>ています。

今回のファミレスも、メールマガジンのテーマとして接客を選びましたが、価格の問題もかなり大きいです。
価格は実は単独で存在するのではなく、他の機能や品質とのトレード・オフ、バランスです。マツケンさんは海外在住ですので、ご存じだと思いますが、

 Value for Money

という概念が正に価格を知る一つの大きなポイントです。
残念ながら、日本では「適正価格」のような単語を使っているので意味がぼやけてしまっていますが。

>そうなると、どこで他社差別化をし、儲けていくのかが今の担当製品では解が難
>しい。

そうなると、品質や付帯価値で差が付けられれば価格は差別化しなくても良い、という当たり前の結論になります。
しかし、その「当たり前」が意外にくせ者で、生活者の「当たり前」と企業の「当たり前」のギャップが往々にして存在するものなのです。「コロンブスの卵」などと表現される場合もありますが、その多くは、主語が「メーカーにとって (コロンブスの卵)」であっても、生活者にとっては「何を今更」ということを多く見てきています。

本メールマガジンは、すべてというわけではありませんが、「ちっよと視点を変えて」「生活者の当たり前」を見ると、おもしろい発見が転がっていますよ、というのもテーマの一つですから、マツケンさんのヒントになれば嬉しいです。


【マツケンさんからのお返事】

コメントへのご丁寧な回答ありがとうございます。
シストラットのページは、マーケッティング理論編を含め深く読ませていただいております。

私の担当製品は、PC周辺機器でございますが、この製品は標準化が求められ、他社との差別化技術というものは同一世代では存在しえません。
つまり、PCメーカーが採用する場合に複数のベンダーを選び、バックアップベンダーが存在することが求められているからです。
当然、大量生産が出来、部品単価を下げることをPCメーカーが求めているからです。

差別化は、JIT(Just-In-Time PC大手のC社では KANBANと呼んでいます)への対応としてPCメーカーの工場脇へ倉庫を持ち、必要に応じて供給(その時点で初めて売上認識)するほか、Warrantyの長期保証、技術者の常駐による木目細かな対応というコストアップ要因を飲んで、韓国、台湾のメーカーにやっと勝てるというものです。
それも、今では値差もわずかなものしかありません。

マーケッティングというのは、上記のような製品では当てはまらないのでしょうか?
それとも、その中でも、何らかの解があるのでしょうか?
日立製作所を取り上げた時に三洋電機のデジタルカメラがでていましたが、これは部品メーカーという視点で捕らえれば、それはそこに収益源があると思います。

デジタルカメラでは、DSPが基幹部品ですので、それを購入し、組立てて販売しても数量がいかなければ赤字でしかありません。
その意味で、三洋電機は、冷静に計算してデジタルカメラの基幹部品メーカーで販売間接費を極小化して生きる道を選択したと思います。
自社ブランドのVivibilityの為には、営業投資が必要ですが、投資回収効果はすぐにはでてきません。

OEMで生きることと、自社ブランドで頑張ること、そこでのマーケッティングについて論じて頂けれる機会があれば幸いです。


【お返事】

>シストラットのページは、マーケッティング理論編を含め深く読ませていただい
>ております。

ありがとうございます。
楽しんで頂けて、本当に嬉しいです。

>マーケッティングというのは、上記のような製品では当てはまらないのでしょう
>か?

今、納得いたしました。
PC周辺機器といっても、プリンタ等のような、直接ユーザーが関与するものではないようですね。

言いにくいことですが、マーケティングという科学は産業財のような法人向けのビジネスには応用しにくいものです。それでも、完成品として販売するものなら (例えば、コピーマシン)、ある程度マーケティング理論が応用できるのですが、お話をお伺いしていますと、かなり電子部品的な性格を持つ商品のようですので、直接参考にはなりにくいものかと思います。

私の今までの経験でも、一般生活者向け、あるいは法人向けでも完成品でない商品のプロジェクトはカーペット (販売先がゼネコンや設計事務所です) と、光ファイバーのネットワーク、新しいジャンルの甘味料だけです。

ただ、部品や素材メーカーがアセンブリ・メーカーに商品企画を提案するとなると話は別です。私のクライアントではありませんが、例えばアルプス電気がワープロ用のプリンタを新規に開発して、アセンブリ・メーカーに採用を働きかける、といった場合には、マーケティングは有効です。

といいますのは、最終的にアセンブリ・メーカーも生活者を向いているため、「生活者にいかにこの商品がインパクトがあるか」を納得して頂ければ良い訳ですから。
そういう観点なら、また、そういう意味での OEM なら、マーケティングは大変有効です。

また、部品といっても様々です。
それこそ、LSIのようなものなら、「Intel in it」キャンペーンのようなものしかできませんが (あれは、マーケティングの盲点です。素晴らしいと思います)、何らかの形で、ユーザーインターフェイスが絡んでくると、マーケティングは有効になります。
マーケティングはようするに、人間の科学だからです。

>その意味で、三洋電機は、冷静に計算してデジタルカメラの基幹部品メーカーで
>販売間接費を極小化して生きる道を選択したと思います。

三洋電機の選択は正しかったと思います。
彼らの営業、マーケティング資源と、コスト (量産) というバランスを考えると、賢い選択です。つまり、自分を知っている、というわけです。
そして、彼らが自社ブランドで頑張りたい、という意識を持つのも当然だと思います。

>OEMで生きることと、自社ブランドで頑張ること、そこでのマーケッティングにつ
>いて論じて頂けれる機会があれば幸いです。

了解いたしました。
できるだけ、その選択の道についてお話をしたいと思いますが、生活者の視点が基本ですので、ちょっと構成を考えさせて下さればありがたいです。そのまま記事にしてしまうと、経営コンサルティングの範疇になってしまうので (製造コストや販売管理費は彼らの業務範囲です)。

-------------

>差別化は、JIT(Just-In-Time PC大手のC社では KANBANと呼んでいます)への

なつかしいです。
トヨタのカンバン方式は私が新入社員研修で、工場に行った時の卒論 (?) のテーマでした。

 <匿名さん> 【今回は本当に楽しく読めました】
       「かなりおもしろい」98.11.15

ここには何を書けばいいのだろう?
不満が有る時は簡単に思い付くのですが、今は平凡な事しか思い付かないので迷ってしまいます。
とりあえず、今回の記事では楽しみながら調査をするというのを学び取れました。

今回のは文章の構成にかなりの配慮がされているように感じました。楽しく読ませる為に仮面を被ったのか、楽しく調査できたので文章が面白く読めるようになったのか判りませんが、今回は本当に楽しく読めました。

要望のようになりますが(そのつもりはないです)、最近20以上のメールマガジンを読んでいるので(絞る予定)、ペースはゆっくりでもいいので楽しく濃い内容が読めるのがいいと感じています。このメールマガジンは実用性の面で?となりますが、面白く読めるという点では一番です。(活用できるかは読者である私の問題ですね)これからも期待しています。


【お返事】

>ここには何を書けばいいのだろう?

こういうコメントで充分です。

>迷ってしまいます。とりあえず、今回の記事では楽しみながら調査をするという
>のを学び取れました。

ありがとうございます。
調査や「細かい話」というのは普段意識しませんので、こういう形でも充分調査ができるのだということを分かっていただいて嬉しいです。

>今回のは文章の構成にかなりの配慮がされているように感
>じました。楽しく読ませる為に仮面を被ったのか、楽しく調査できたので文章が

はい。ご明察です。
今回は、調査という数字がベースでしたので、「むき出しのマーケティング」になってしまう恐れがありました。ですから、文章構成はちょっと工夫しました。
ただ、調査自体もその結果も本人はおもしろがっていますので、両方当たっているかしら (笑)

>ジンを読んでいるので(絞る予定)、ペースはゆっくりでもいいので楽しく濃い
>内容が読めるのがいいと感じています。

メールマガジンの初期の頃ならいざしらず、現在はまぐまぐだけでも6000誌もありますから、量や頻度より質を求める方が多くなるのは当然の傾向です。本メールマガジンは、極力「充実」の方向性を意識しています。実現できているかどうかは、まだまだですが。

>このメールマガジンは実用性の面で?と
>なりますが、面白く読めるという点では一番です。(活用できるかは読者である
>私の問題ですね)これからも期待しています。

ありがとうございます。
面白さ、という点をまず大事にしているので、嬉しいです。
ただ、実用面のニーズも多いので、これから、多少、実用面を強調した記事も入れてみて、皆さんの反応を探っていきたいと考えています。


【匿名さんからのお返事】

どういたしまして、と言うより「ありがとう御座います」ですね。

すぐにコメントに、回答をされるところに凄さを感じます。
嬉しいのですが、無理をされていないか心配になってしまいます。

どうか無理をなされないよう気を付けて下さい。


【お返事】

お気遣い、本当にありがとうございます。
この時期は特に本業が忙しいので、きつい時もありますが、メールを頂くことも返事を書くことも楽しいので、嬉々としてできるだけすぐにお返事しています。
時々、お返事が遅れることもあるかも知れませんが、その時は「ああ、森は今回死んでるな」と思って、ご容赦頂ければ助かります。

それぞれの方々へのご意見もお待ちしています。

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